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ネットPR実態調査2008

公開日:2009年5月25日 | 最終更新日:2013年4月15日

株式会社ニューズ・ツー・ユー(東京都千代田区、代表取締役社長:神原弥奈子)が、企業広報とIT利用の現状を把握するために実施した「ネットPR実態調査2008」の結果を公開します。

「ネットPR実態調査」は、当社が2001年から毎年行っている調査(注1)で、今回が7回目、企業の広報体制や活動内容、 IT利用の現状について調査、分析しています。今回は100社から有効回答をいただいています。

企業の広報体制については、広報部署の人員について聞いたところ、20%の企業が15名以上の体制をとっていることが分かりました。その一方で24%の企業が1~2名の少人数で広報業務を担当しているほか、過半数の57%が「他の業務と兼任」している実態でした。

広報業務の内容は、「広告・宣伝」「メディア対応」「ウェブサイト運営」の3つが広報担当者の主な業務になっているなか、広報活動における課題を聞いたところ「全社的広報・PR戦略」と回答した企業が過半数の51%でした。また、昨今関心が寄せられている、企業のCSRへの取組みを「行っている」企業は46%で、具体的に取り組んでいる点は、「コンプライアンス(法令順守)」が47人と最も多く、次いで「情報開示」、「社会への貢献」が挙がりました。広報活動の評価指標としては、「メディアへの露出度」、「顧客からの反応数」と回答した企業が多く、重要視しているステークホルダーとして「消費者・生活者」、「地域社会」に対する意識が高くなっていました。

マスコミに向けたプレスリリース配信の月平均回数は、「月に1回以上」が最も多く全体の26%であるなか、「週に1回以上(8%)」「週に3回以上(12%)」と合わせて46%の企業が月1回以上プレスリリースを発信していることが分かりました。リリース内容で多いものは、「イベントやセミナーの告知・募集」、「製品・サービス情報」で、自社の販売促進やマーケティング活動に関わりの深い内容が上位2つを占めています。また、実際に掲載されたメディアを聞いたところ、「ブロック紙・地方紙」、「全国紙」、「ウェブサイト(ニュースサイト)」の順でした。

インターネットを利用した広報手段について聞いたところ、「プレスリリースを自社のウェブサイトに公開」が68%で最も多く、ウェブサイトへの集客方法で利用しているツールでも「プレスリリース・ニュースリリース」が最も多い回答でした。また、ウェブサイトのアクセスログ解析を「行っている」とした企業が過半数の64%で、「今後行う予定」の16%と合わせると、80%の企業がアクセス解析の必要性を認識していることが分かりました。

ソーシャルメディアとして注目される、ブログやSNSの運営に対する意識を聞いたところ、「ブログを利用した広報活動を行なっていない」企業が66%と過半数を越え、「SNSを利用した広報活動はしていない」企業は85%と、多くの企業ではまだ取り組まれていないことが分かりました。また、SNSを今後運営する場合には、社内向けではなく社外向けの運営に関心がある企業が多い結果になっています。

(注1)2001年度~2005年度は「企業広報実態調査」として実施。2006年度から「ネットPR実態調査」として実施している。

 

【調査の概要】

調査目的
企業広報実務の現状および広報分野におけるIT利用の実態を把握する。
調査対象
自社ウェブサイトをもつ企業の広報担当者
調査方法
Yahoo!リサーチの調査専用パネルを利用して実施したインターネットウェブ定量調査
有効回答数
100サンプル
実施期間
2008年12月22日~2008年12月23日
調査項目
■広報業務と体制
回答者属性、広報予算、広報活動の課題、個別広報業務への取り組み
■マスコミへの広報活動
プレスリリースの実態、掲載実績、広報効果測定有無・測定内容、広報活動評価指標、重視するステークホルダー
■インターネットと広報
ネットの利用手段、ネット媒体の評価、ウェブへの関与実態、SEM利用実態、プレスルームの利用実態
■ブログ、SNSの利用
導入状況、利用評価、今後の意向
■情報セキュリティ
自社への関連性、対策実態

回答企業の属性

今回調査にご協力いただいた企業の内訳は以下になります。
全体の23%が「サービス業」に分類され、「製造業」が14%、「卸売・小売・飲食業」が9%、「建設業」が6%、「金融・保険・証券業」が5%、「IT関連」が3%、「運輸・通信業」が2%、「エネルギー業」が1%です。企業規模では、「1~9名」が8%、「10~49名」が11%、「50~99名」が19%、「100~299名」が14%、「300~499名」が5%、「500~999名」が7%、「1,000~2,999名」が7%、「3,000名以上」のグループ会社などを持つ企業が29%となっています。また上場企業が21%、上場の予定がある企業が5%、非企業が74%でした。


1.広報業務と体制
「広告・宣伝」「メディア対応」「ウェブサイト運営」が広報業務の3本柱

広報業務について「広報部(広報室)」で行なっている企業が72%で一番多く、次いで「営業・販売促進・マーケティング部門」が13%、「総務部門」が8%と続いています。
部署の人員について聞いたところ、「1名」が12%、「2名」が12%と、合わせて24%の企業が少人数で担当する一方で、20%の企業が「15名以上」と回答しています。また、過半数の57%が「他の業務と兼任」している実態です。
詳細を見てみると、上場企業では95%が独立した「広報部(広報室)」を設置しています。

広報業務の内容について、「広告・宣伝」が75%、次いで「メディア対応」が71%、「ウェブサイトの作成・更新」が70%、「ウェブサイトの保守管理」が60%となっており、「広告・宣伝」「メディア対応」「ウェブサイト運営」の3つが広報担当者の主な業務になっていることがうかがえます。

広報活動における課題では、「全社的広報・PR戦略」と回答した企業が過半数の51%にのぼり、次いで「メディアへの露出機会」が36%、「自社の認知度」が35%となっています。
広報活動の評価について聞いたところ、「やや不満」が半数に近い48%でした。詳細を見てみると、「年間広報予算3,000万円以上」の70%、「外部PR会社を起用している」企業の52%、「広報業務を専任」の53%が、「まあ満足」とポジティブな回答しており、費用・人員を割いたPR施策の実施が、満足度につながっていると推測されます。

CSR(企業の社会的責任)の取組みについて聞いたところ、「行っている」企業は46%でした。また上場・非上場別で見てみると、上場企業の85%が「行っている」としており、「上場予定がある」の60%、「予定がない」の34%を上回る結果になっています。CSRについて具体的に取り組んでいる点を聞いたところ、「コンプライアンス(法令順守)」が47人と最も多く、次いで「情報開示」が43人、「社会への貢献」が40人でした。

危機管理広報に関してもCSRの取り組みと同じような割合となり、「行っている」が44%、「行なっていない」が36%、「これから行なう予定」が20%となっています。具体的に取り組んでいる点について聞いたところ、「危機管理広報体制の確立」が52人、次いで「危機対応マニュアルの作成」が44人と、危機管理広報の基礎を固めることが意識されています。また、年間予算別で見てみると「50万円未満」の企業で「行っていない」のが67%であるのに対し、「3,000万円以上」の企業では54%が「行なっている」としています。

外部PR会社への広報業務の委託については、現在・過去に「起用した経験がある」と回答した企業が34%で、「起用を検討している」の12%を含めると、半数近く46%の企業が外部PR会社に関心がある(あった)ことがわかります。逆に過半数54%の企業は、「起用したことがなく、今後も検討していない」としており、広報業務の外部委託に関しては、二極化しています。


2.マスコミへの広報活動
プレスリリースの配信頻度、月1回以上が46%。週単位で発信する企業は全体の20%に。

リリース配信の月平均回数として、「月に1回以上」と回答した企業が最も多く全体の26%でした。「週に1回以上」が8%、「週に3回以上」が12%と合わせて20%の企業が、週単位でプレスリリースを発信しており、合わせて46%の企業が、月一回以上のリリースを発信している結果になっています。
過去1年の具体的なリリース内容で最も多いのが「イベントやセミナーの告知・募集」で58人、次いで「製品・サービス情報」が45人と、自社の販売促進やマーケティング活動に関わりの深い内容が上位2つを占めています。プレスリリースの配信は「自社で行っている」が82人と最も多く、配信方法については「記者クラブへの配布(47人)」と「FAX(43人)」が多い結果になっています。

過去1年間で実際に掲載されたメディアを聞いたところ、「ブロック紙・地方紙」が59人と最も多く、次いで「全国紙」が57人、「ウェブサイト(ニュースサイト)」が45人、「産業経済紙」が44人と続いています。紙媒体が根強いなか、前年に続きニュースサイトが上位3つに入っていることからも、ウェブ媒体の一般化がうかがえます。

自社のリリースが取り上げられる際に重視している媒体について聞いたところ、1位が「全国紙」で51人、次いで「ブロック紙・地方紙」が34人、「テレビ」が30人となりました。掲載実績の調査については、「常に調査している」が42%、「ときどき調査している」が30%で、72%の企業が自社情報の掲載確認を行なっています。広報効果測定の対象媒体については、「新聞記事のクリッピング」が60人と最も多く、次いで「雑誌のクリッピング」が38人、「ウェブサイトのクリッピング」が31人と続きます。メディアへ取り上げられる頻度については、「まあ満足」とする企業が45%で、「非常に満足」と回答した企業は4%に止まっています。逆に42%が「やや不満」としており、「かなり不満」の9%と合わせると、51%の広報担当者がメディアに取り上げられる頻度に不満を感じているようです。

広報活動の評価指標としては、「メディアへの露出度」が46%、「顧客からの反応数」が44%と高く、次いで「自社ウェブサイトへのアクセス数」が35%となっています。また、重要視しているステークホルダーについて聞いたところ、「消費者・生活者」が71%と最も多く、次いで「地域社会」が37%と、消費者や地域社会に対する意識が高くなっていました。


3.インターネットと広報
ネットを利用した広報活動のトップは、自社サイトでのリリース公開。ウェブサイトへの集客方法にもプレスリリース公開を利用する傾向。

インターネット(イントラネット)を利用した広報手段について聞いたところ、「プレスリリースを自社のウェブサイトに公開」が68%で最も多く、次いで「広報素材(社名ロゴ、代表者写真など)のアーカイブ」が37%でした。インターネットを利用した広報手段として、プレスリリースを自社サイトへ公開することがポピュラーになっていることがうかがえる結果です。

インターネット(イントラネット)を利用した広報手段として今後取り組みたいものでは、「調査・アンケート」が30%と最も多く、次いで「メールマガジンの発行」が27%でした。また3位には、「プレスリリースを自社サイトに公開」が24%となっており、インターネットを利用して消費者とのコミュニケーションを図りたい意向が見受けられます

ネットメディア(ニュースサイトやメールマガジン)を評価してもらったところ、「新聞・雑誌、電波などの既存メディアと同等に評価している」が45%と最も多く、「既存メディアより重視している」の5%と合わせると、半数の広報担当者がネットメディアでの記事掲載を重視していることがわかります。業種別で見てみると、「既存メディアより重視している」のが、最も多いのは「IT関連」企業の66%でした。

ネット上のクチコミ発信源のひとつと考えられるブロガーを、広報対象として重視しているか聞いたところ、「重視している」が16%、「それほど重視していないが今後重視していく」が45%と、過半数の61%がブロガーを広報対象として意識している結果になりました。逆に「重視していないし今後も予定はない」とする広報担当者は39%となっています。

広報ツールとしての動画利用について聞いたところ、「動画を利用した広報活動はしていない」とする企業が57%で、「自社サイトで外部に公開」している企業は37%でした。今後の意向について聞いたところ、60%が「自社サイトで外部に公開」してみたいと考えており、今後の広報ツールとして動画公開に関心が寄せられている結果になりました。

広報担当部署でウェブサイトの作成・更新を行っているのは全体の78%であり、大多数の企業で広報業務とウェブサイト運営が同じ部署(あるいは兼任)で担当されている実態がうかがえます。
また、ウェブサイトの作成・更新を外部依頼している状況については、「一部を外部に依頼」が53%で最も多く、「すべて外部の協力会社に依頼している」の15%と合わせると、68%の企業が何らかの形で外部の協力会社と付合いがあることがわかりました。

ウェブサイトのアクセスログ解析について聞いたところ、「行っている」とした企業が過半数の64%で、「今後行う予定」の16%と合わせると、80%の企業がアクセス解析の必要性を認識している結果になりました。
ウェブサイトに関する課題では「コンテンツの充実」と、「ユーザビリティ(閲覧のしやすさ)」がそれぞれ66%と、この2項目が半数を超える結果になりました。ウェブサイトへの集客方法で利用しているツールを聞いたところ、最も多かったのが「プレスリリース・ニュースリリース」の32%、次いで「紙媒体への広告」が29%、「バナー広告」が26%と続いています。

自社ウェブサイトにプレスリリースの掲載コーナー(いわゆるプレスルーム)があるか聞いたところ、「ある」と回答した企業が55%でした。また、更新方法について聞いたところ、74%が自社内で行っています。

 

4.ブログ・SNSの利用
企業ブログは、社外向けに利用する意向。

「ブログ」を利用した広報活動の実態は、「ブログを利用した広報活動を行なっていない」企業が過半数を超える66%でした。一方で「社員のブログを外部に公開」が21%、「経営トップのブログ(社長ブログ)を外部に公開」が10%と、公開している場合は、社長ブログより社員ブログの公開が多い傾向となっています。また、今後の意向について聞いたところ、49%が「ブログを利用した広報活動に取り組みたいと思わない」とする一方で、「社員のブログを外部に公開」が27%、「経営トップのブログ(社長ブログ)を外部に公開」が20%と、ブログ公開は社内向けではなく、社外向けに検討している企業が多い結果になりました。

広報活動における「SNS」の利用について聞いたところ、大多数の85%が「SNSを利用した広報活動はしていない」としており、「消費者や取引先を対象としたSNSを運営」が13%に止まっています。今後については、利用するのであれば、対外的な広報活動で利用したい意向が強い結果になっています。


5.情報セキュリティ
ネットワーク上のトラブル、「対策済み」の企業が過半数の63%。

インターネットでの事故やトラブルへの意識について聞いたところ、「非常に関心がある」が45%、「まあ関心がある」が46%で、合わせて91%の広報担当者が危機管理意識を抱いていることが分かりました。

インターネットに関連したトラブルで具体的に関係があると思われている項目は、「極秘情報・顧客情報の漏洩」が48%と最も高く、次いで「掲示板などへの誹謗・中傷」が44%、「ウェブサイトの改ざん」が42%という結果になっています。
具体的なトラブルへの対策では、「対策済み」が63%と過半数を占めるなか、「現在対策はしていないが実施予定」が24%、「対策はしていないし今後も予定はない」が13%という結果になっています。

過去の調査結果はこちらでご覧ください。

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