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ネットPR実態調査2007

公開日:2008年6月5日 | 最終更新日:2013年4月15日

株式会社ニューズ・ツー・ユー(東京都千代田区、代表取締役社長:神原弥奈子)が、企業広報とIT利用の現状を把握するために実施した「ネットPR実態調査2007」の結果がまとまりましたので、報告いたします。

「ネットPR実態調査」は2001年から毎年行っている調査で、今回が6回目。企業の広報体制や活動内容、 IT利用の現状について調査、分析。今回は107社から有効回答をいただいています。

調査から、企業広報が重要視しているステークホルダーは、「消費者・生活者」と「取引先」が半数を上回り、消費者への信頼感や企業への親近感を重視していることがうかがえます。広報活動の評価指標として「メディアへの露出度」と「自社ウェブサイトへのアクセス数」が半数を超えているほか、前回調査(2006年度)と比較して、「リリースの件数」が9ポイント増、「広告費用換算」が10ポイント増と、予算内で高いパフォーマンスが求められている傾向にあります。

また、インターネットユーザーが増えるなか、企業のウェブサイト運営が広報部署に任されるケースが増加。従来主流であった「メディア対応」や「広告・宣伝業務」以外に広報担当者に求められる業務領域が広がっています。
インターネット(イントラネット)を利用した広報手段についても、「プレスリリースを自社のウェブサイトに公開」が68%でトップとなり、次いで「プレスリリースを外部のサイトに公開」が43%と、自社の一次情報をインターネット上で積極的に発信する傾向にあります。

ウェブサイトに関する課題では、「魅力的なコンテンツの制作」、「ユーザビリティ(閲覧のしやすさ)」、「閲覧数、訪問者数のアップ」が上位にあがり、充実した自社ウェブサイトを通して、企業活動を見てもらいたいと考える企業が多いと推測されます。

ウェブサイトへの集客方法では、「プレスリリース・ニュースリリース」からユーザーを誘導しているケースが多く、「SEO(検索エンジン最適化)対策」と並んで主流な方法になっているようです。一方、広告費用換算を指標に上げる企業が増えるなかで、バナー広告の利用は減少傾向にあります。

また、広報活動における「SNS」の利用は、大多数が「SNSを利用した広報活動はしていない」と利用度はまだ低いなか、前回調査と比較してみると、「社員を対象としたSNSを運営」が10ポイント増加しています。社内広報やコミュニケーションツールとして、SNSが徐々に浸透していることが分かります。

【調査の概要】

調査目的
企業広報実務の現状および広報分野におけるIT利用の実態を把握する。
調査対象
企業の広報・マーケティング担当者
(ニューズ・ツー・ユー運営のウェブサイト「ネットPR.JP」などの閲覧者、メールマガジン「週刊広報」読者、ニューズ・ツー・ユーの実施するセミナー参加者、ニューズ・ツー・ユーの提供する「News2u リリース」サービスの会員企業担当者)
調査方法
ウェブサイト回答フォームへの記入 および セミナー会場でのアンケート回答
有効回答数
107サンプル
調査項目
  1. 広報業務と体制
    回答者属性、広報予算、広報活動の課題、個別広報業務への取り組み
  2. マスコミへの広報活動
    プレスリリースの実態、掲載実績、広報効果測定有無・測定内容、広報活動評価指標、重視するステークホルダー
  3. インターネットと広報
    ネットの利用手段、ネット媒体の評価、ウェブへの関与実態、SEM利用実態、プレスルームの利用実態
  4. ブログ、SNSの利用
    導入状況、利用評価、今後の意向
  5. 情報セキュリティ
    自社への関連性、対策実態

回答企業の属性

今回調査にご協力いただいた企業の内訳は以下になります。
全体の36%が「IT関連」に分類され、次いで「サービス業」が27%、「製造業」が15%と続きます。
企業規模では、「50名未満」が33%、「50~299名」が32%、「300~999名」が16%、「1000名以上」のグループ会社などを持つ企業が19%となっています。また上場企業が21%、上場の予定がある企業が11%、予定がない企業が67%でした。


1.広報業務と体制

広報業務について「広報部(広報室)」で行なっている企業が33%で一番多く、次いで「営業・販売促進・マーケティング部門」が26%、「総務・経営企画室・社長室」が19%という結果でした。
部署の人員について聞いたところ、「0~2名」が57%と過半数を占め、「10名以上」は10%でした。広報担当は多くの企業で少人数体制であり、70%が「他の業務と兼任している」と回答する結果となっています。年間の広報予算については、44%の企業が「300万円以下」としている一方で、「1000万円以上」確保されている企業は35%ありました。
詳細を見てみると、上場企業では過半数の65%が独立した「広報部(広報室)」を設置しているほか、「年間広報予算が300万円以下」といった、比較的低予算の企業は「営業・マーケティング部門」が広報業務を担うケースが多いことが分かっています。

広報業務の内容について、大半の79%が「メディア対応」をあげており、次いで「ウェブサイトの作成・更新」が70%、「広告・宣伝」が69%となっています。前回調査と比較して、広報部署でウェブサイト運営に関連した業務を担うケースが増加していますが、減少した業務は少なく、広報担当者に求められる業務領域が広がっていることがうかがえます。

広報活動における課題では、「全社的広報・PR戦略」と回答した企業が過半数の53%にのぼり、次いで「自社の認知度」が51%、「メディアとの関係づくり」が48%となっています。
自社の広報活動の評価について聞いたところ、「やや不満」が半数近い47%でした。詳細を見てみると、「年間広報予算1000万円以上」の企業の50%が、「外部PR会社を起用している」企業の59%が、「まあ満足」と回答しており、費用や人員を割いたPR施策の実施が、満足度につながっていると推測されます。

CSR(企業の社会的責任)の取組みについて聞いたところ、「行っている」企業は36%でした。業種別に見てみると「製造業」の76%が「行なっている」と回答し、他業種が平均30%前後であるのに対して、大きく上回っています。また上場予定のある未上場企業の58%が「これから行う予定あり」と回答し、IPOに向けてCSRの取り組みを具体化する必要を感じていることがうかがえます。
CSRについて具体的に取り組んでいる点を聞いたところ、「コンプライアンス(法令順守)」が81%と最も多く、次いで「顧客満足度向上」が70%、「情報セキュリティ対策」が65%でした。

危機管理広報に関してもCSRの取り組みと同じような割合となり、「行っている」が34%、「行なっていない」が38%、「これから行なう予定」が27%となっています。具体的に取り組んでいる点について聞いたところ、「危機対応マニュアルの作成」が60%、次いで「危機管理広報体制の確立」が59%と、危機管理広報の基礎を固めることが意識されています。
また、業種別で見てみると「製造業」のうち58%が、危機管理広報ですでになんらかの取り組みを行なっており、企業の社会的責任(CSR)とともに、危機管理広報の面でも意識の高さがうかがえました。

外部PR会社への広報業務の委託については、現在・過去に「起用した経験がある」と回答した企業が39%で、「起用を検討している」の10%を含めると、約半数の企業が外部PR会社に関心がある(あった)ことがわかります。逆に半数の企業は、「起用したことがなく、今後も検討していない」としており、広報業務の外部委託に関しては、二極化しています。


2.マスコミへの広報活動
販促やマーケティングを目的としたリリースが半数を超える。配信方法はメールとリリースサイトへの掲載が主流に。

リリースの月平均回数は、「1回」が最も多く全体の33%でした。次いで「1回未満」が18%と続き、5回未満の企業が78%という結果でした。また、月に10回以上リリースを発表している企業は全体の12%になっています。
過去1年の具体的なリリース内容で最も多いのが「製品・サービス情報」で73%、次いで「イベントやセミナーの告知・募集」が52%と、自社の販売促進やマーケティング活動に関わりの深い内容が上位2つを占めています。プレスリリースの配信は「自社で行っている」が77%と最も多く、配信方法については「電子メールの利用(59%)」と「プレスリリースサイトへの掲載(58%)」が多い結果になっています。このことからプレスリリースを受け取るメディア記者の情報収集方法が多様化していることもうかがえます。

過去1年間で実際に掲載されたメディアを聞いたところ、「ウェブサイト(ニュースサイト)」が64%と最も多く、次いで「産業経済紙」が61%と、この2媒体が半数を超える結果になりました。「ウェブサイト(ニュースサイト)」の掲載実績に関しては、ここ数年「70%(2005年度)」「68%(2006年度)」と、いずれも約7割を占めており、業界特化型のサイトの増加や、紙面枠の制限が厳しくないウェブ媒体の特性が、高い割合になっている要因と考えられます。

自社のリリースが取り上げられる際に重視している媒体について聞いたところ、1位が「全国紙」で70%、次いで「産業経済紙」が54%、「ウェブサイト(ニュースサイト)」が48%となりました。掲載実績の調査については、「常に調査している」が46%、「ときどき調査している」が28%で、74%の企業が自社情報の掲載確認を行なっています。広報効果測定の対象媒体については、「新聞記事のクリッピング」が78%と最も多く、次いで「ウェブサイトのクリッピング」が66%、「雑誌のクリッピング」が63%と続きます。メディアへ取り上げられる頻度については、「非常に満足」と回答した企業はなく、「まあ満足」とする企業は33%でした。逆に46%が「やや不満」としており、「かなり不満」の19%と合わせると、65%の広報担当者がメディアに取り上げられる頻度に不満を感じているようです。

広報活動の評価指標としては、「メディアへの露出度」が68%、以下「自社ウェブサイトへのアクセス数」が50%、「顧客からの反応数」が31%と続いています。前回調査と比較してみると、上位2項目のパーセンテージがそれぞれ上昇しているほか、「リリースの件数」が9ポイント増、「広告費用換算」が10ポイント増となっており、決められた予算内で高いパフォーマンスが求められている実態がうかがえます。
また、重要視しているステークホルダーについて聞いたところ、「消費者・生活者」が68%と最も多く、次いで「取引先」が60%と、この2項目が半数を上回りました。


3.インターネットと広報
ウェブサイトへの集客方法にリリースを利用している企業が67%。バナー広告の利用度が減少。

インターネット(イントラネット)を利用した広報手段について聞いたところ、「プレスリリースを自社のウェブサイトに公開」が68%で最も多く、次いで「プレスリリースを外部のサイトに公開」が43%でした。先の質問であった「広報活動の評価指標」でも、メディアへの露出や自社サイトへのアクセス数が意識されており、インターネットを通じて、自社の一次情報を積極的に発信している様子がうかがえます。

インターネット(イントラネット)を利用した広報手段として今後取り組みたいものでは、「調査・アンケート」が28%と最も多い回答でしたが、いずれの項目も大差はなく、インターネットを利用した広報活動に対しては、全体的な底上げや、まだ模索中の企業が多いと推測されます。

ネットメディア(ニュースサイトやメールマガジン)を評価してもらったところ、「新聞・雑誌、電波などの既存メディアより重視している」が15%、「同等に評価している」が53%で、約7割の広報担当者がネットメディアでの記事掲載を重視していることがわかります。詳細を見てみると、「広報部(広報室)」を設置している企業は、新聞などの既存メディアを重視する傾向にあり、他部門で広報業務を担当しているケースと比較して、意識が高い結果になっています。

ネット上のクチコミ発信源のひとつと考えられるブロガーを、広報対象として重視しているか聞いたところ、「重視している」が29%、「それほど重視していないが今後重視していく」が46%でした。逆に「重視していないし今後も予定はない」とする広報担当者は24%で、いずれも前回調査とほぼ同じ割合になっています。

広報ツールとしての動画利用について聞いたところ、「動画を利用した広報活動はしていない」とする企業が64%であるなか、23%の企業が「自社ウェブサイトで外部に動画を公開」していると回答しています。詳細を見てみると、「製造業」のうち47%が「自社ウェブサイトで外部に動画を公開」しており、他業種と比較して高い割合になっています。また、インターネットリテラシーが高いとされる「IT企業」では、同設問に対し15%となっており、動画の導入に関しては、自社の取り扱う商材が動画コンテンツにマッチするかが、ポイントになっているようです。

広報担当部署でウェブサイトの作成・更新を行っているのは全体の82%であり、大多数の企業で広報担当とウェブサイト担当が同じ部署(あるいは兼任)で業務に当たっている実態がうかがえます。
それにともない、ウェブサイトの作成・更新を外部依頼している状況については、11%が「すべて外部の協力会社に依頼している」とし、「一部を外部に依頼」の55%とあわせると66%の企業が何らかの形で外部の協力会社と付合いがあることがわかりました。

ウェブサイトのアクセスログ解析について聞いたところ、「行っている」とした企業が83%と大多数であり、前回調査の76%からさらに増加しています。
ウェブサイトに関する課題については、「魅力的なコンテンツの制作」が63%、「ユーザビリティ(閲覧のしやすさ)」が59%、「閲覧数、訪問者数のアップ」が57%と、この3項目が半数を超える結果になりました。
ウェブサイトへの集客方法で利用しているツールを聞いたところ、最も多かったのが「プレスリリース・ニュースリリース」の67%で、次いで「SEO(検索エンジン最適化)対策」の56%が半数を超えています。検索エンジンを経由して商品・サービス情報や企業情報を収集する方法が一般化するにともない、広告出稿以上にプレスリリースなどの公式文書を公開する意識が高まっていることがうかがえます。

自社ウェブサイトにプレスリリースの掲載コーナー(いわゆるプレスルーム)があるか聞いたところ、「ある」と回答した企業が74%でした。また、更新方法について聞いたところ、77%が自社内で行っています。また、前回調査と比較して、更新方法でHTML方式が減少し、CMS方式が増加していることが分かりました。


4.ブログ・SNSの利用
社長ブログより社員ブログに関心。38%の企業が、今後社員ブログを社外に公開したい意向。

「ブログ」を利用した広報活動の実態は、「ブログを利用した広報活動を行なっていない」企業が過半数の55%でした。逆に、「社員のブログを外部に公開」が23%、次いで「経営トップのブログ(社長ブログ)を外部に公開」しているが17%となっています。また、今後の意向について聞いたところ、36%が「ブログを利用した広報活動に取り組みたいと思わない」とする一方で、38%が「社員のブログを外部に公開」する意向があることが分かりました。

広報活動における「SNS」の利用について聞いたところ、大多数の74%が「SNSを利用した広報活動はしていない」としており、「社員を対象としたSNSを運営」と「消費者や取引先を対象としたSNSを運営」がそれぞれ15%でした。SNSの利用度はまだ低いなか、前回調査と比較してみると、「社員を対象としたSNSを運営」が10ポイント増加しています。また、詳細を見てみると、「消費者や取引先を対象にしたSNSの運営」は広報業務を営業・マーケティング部が行なっているケースが多く、「社員を対象としたSNSを運営」はIT関連企業に多くみられます。
今後については、利用するのであれば、対外的な広報活動で利用したい意向が強い結果になっています。


5.情報セキュリティ
ネットワーク上のトラブルについては、「対策済み」と「対策まだ」の二極化の傾向。

インターネットでの事故やトラブルへの意識について聞いたところ、「非常に関係がある」が35%、「まあ関係がある」が40%で、合わせて75%の広報担当者が危機管理意識を抱いていることが分かりました。また「あまり関心がない」「全く関心がない」の合計値を前回調査と比較してみると、6ポイント減少しています。

インターネットに関連したトラブルで具体的に関係があると思われている項目は、「極秘情報・顧客情報の漏洩」が58%と最も高く、次いで「掲示板などへの誹謗・中傷」が52%と、この2項目が半数を超えています。
具体的なトラブルへの対策では、「対策済み」が53%と過半数を占めるなか、「現在対策はしていないが実施予定」が33%、「対策はしていないし今後も予定はない」が13%という結果になっています。

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