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小惑星探査機「はやぶさ君」から学ぶ「擬人化」のPR

公開日:2010年6月16日

6月13日、小惑星探査機「はやぶさ」が見事地球に帰還しましたね。
この「はやぶさ」、ネット上では帰還前から相当関心を集めていました。実際、News2u.netでも関連リリースが出る度にアクセスが集中し、2週連続で1位、2位を独占するほど。
Twitterでも「はやぶさ」アカウントのフォロワー数は6万7千人以上と、とても人気があるようです。
7年間も宇宙を旅していたとは言え、“探査機”がどうしてそんなに人気があるのでしょう?
企業のPR担当者にとっても、非常に気になりますよね。
「はやぶさ」が人気を集めている理由のひとつに「キャラクター化」があります。
単なる“探査機”というよりは「数々の困難を乗り越え、ミッションを遂行しようと頑張る存在=“はやぶさ君”」というひとつの”キャラ”として捉えられているようなのです。
では、「はやぶさ」は、どうやって”キャラ”になったのでしょうか?

hayabusa.gif
人気に火を付けたのはJAXA未踏技術研究センターで研究する小野瀬直美さん(38)。打ち上げ前の01年、はやぶさを多くの人に知ってもらおうと、研究仲間の奥平恭子さん(37、現・会津大准教授)とキャラクターを描き、手作りの小冊子「はやぶさ君の冒険日誌」を作った。
(文章:『毎日.jp』/画像:JAXA公式サイト「はやぶさ君の冒険日誌」

ある日、研究室の先輩が
「こんな絵本を作ろうと思ってるんだけど、どう?」
と言ってチラシの裏に書かれた「はやぶさ君の冒険日誌」の原案を持って来たのは、まだ私たちが藤原研究室の学生だった頃だ。その先輩とは、冒険日誌の作者、小野瀬直美さんである。
「へぇ、探査機を擬人化した絵本ですか!これは子供達にも判り易くて、アウトリーチ(注:研究者側からの積極的な科学教育普及活動)にはもってこいですね。」
宇宙研の一般公開に合わせ、子供達や来てくれた人のために無料配布してはどうかと考え付いたものだ。
(はやぶさ君を描いて:会津大学 奥平恭子(元・宇宙研 藤原顕研究室))

そう。“はやぶさ君”は、JAXAのスタッフが「はやぶさ」を多くの人に知ってもらいたいという想いから生み出したキャラクターだったんです!
さらに、JAXAのHPにはこんな情報も。

人工衛星や探査機のミッションを行うと、そのミッションの紹介ビデオを作ることが多いが、「はやぶさ」ではちょっと毛色の違うビデオを作成した。その名も「祈り」である。
「はやぶさ」のためにジャズミュージシャンの甲斐恵美子さんによって作曲された音楽をバックに、「はやぶさ」ミッションをCGと実写を交えて物語風に映像化したものである。
涙、涙、涙・・・:プロジェクトサイエンティスト 吉川 真

全編をとおして流れる甲斐恵美子さんによる美しいジャズの調べは、「はやぶさ」がまだMuses Cと呼ばれていたころに応援歌として作られたものです。それは、「はやぶさ」を運用する人々、そして「はやぶさ」を応援するすべての人々の思いが女神となって、一人の少年「はやぶさ」の挑戦をやさしく見守るという情景を表現したものです。
小惑星探査機「はやぶさ」物語

言うまでもなく、「はやぶさ」はあくまで機械です。
しかしその機械に人格を持たせ「キャラクター化」することで「思い入れ」のできる「物語」を構築し、話題作り・ファンづくりへと繋げていった。
分かりにくい・親しみにくいものが、一気に思い入れのできる存在になる「擬人化による物語構築」には、新しいPR手法としてこれからますます研究の余地がありそうですね!
ちなみに、こんな作品もあります。
[drawr] すこっち – 2010-06-13 12:35:13
これはソーシャルメディア(イラスト投稿サイト)の中で生まれたものですが、やはり「はやぶさ」を擬人化することで感動を呼び、ツイッターなどを通じて人気を集めています。「擬人化による物語構築」の例として参考になります。

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