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【マイクロソフト株式会社】「正しく理解を得る」をキーワードに、情報提供を充実

公開日:2004年5月20日 | 最終更新日:2013年5月30日

今やインターネットは電話や交通網などと同様の社会インフラへと発達、パソコンやPDA、ゲーム機、情報家電等のデジタル機器はネットワークにとり込まれ、新たな利用の可能性が付加されている。また、ネットワーク上で交換される情報は、ブロードバンド化を背景にテキストや文書から画像や音声へと広がり、デジタル技術は人々の生活を豊かにする新たな時代に突入した。一方、テクノロジと情報化の進展により、迷惑(スパム)メールや、個人情報の不正取得など多くの社会問題も生み出している。
ネットワーク活用のあらゆる局面でマイクロソフトの技術が活躍する現在、影響力ある業界リーダとして企業の責任を再認識し、時代に対応したコーポレートコミュニケーション活動の強化にとり組む同社広報グループの岡部さんにお話を伺った。

(なお、今回の取材場所は同社の「XPルーム」(eXPerienceから命名)。 部屋には、オフィス、リビング、キッチンがしつらえられ、さまざまなシーンで活用される同社の製品、技術に関するコンセプトを経験することができる。ソフトウェアという目にみえない製品について理解しやすく伝えるために、記者取材もここで行うことが多いそうだ。

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「正しく理解を得る」をキーワードに、情報提供を充実

“マイクロソフト” の名称は、パソコン使用者のほぼ100%が知っていると言っても過言ではないだろう。家庭におけるパソコン普及率は、1990年代前半まで10%台だったのに対して、2004年には65.7%(内閣府調査)にまで伸びている。インターネットの利用を容易にしたブラウザとともに、マイクロソフトのWindowsがこの目覚しい成長に一役買っていることは間違いない。
2001年7月、新製品「Windows XP」の記者発表会が開催された都内のホテルは、500名余のマスコミ関係者で埋め尽くされた。パソコンOS (基本ソフト)の90%以上を占めるWindowsの新版は、関係するソフト/ハードウェア会社などを含むパソコン業界全体に圧倒的な影響を及ぼす。

「マイクロソフト製品を扱うパートナ各社との協調についてもメッセージする新製品発表として実施したのですが、マスコミの方々もパートナだと感じています。たとえばパソコン雑誌の編集部は、最新のソフト情報を少しでも早く、わかりやすく読者(パソコン利用者)に届けていただけるわけですから。対象媒体が非常に多いですし、正式発表前に段階的に情報や試用版を提供してほしいとか…、なかなか難しいリクエストもいただきますが、極力ご希望に添えるよう努力しています。」と岡部さん。

「マイクロソフト」「ビル・ゲイツ」(米本社会長)は、一般常識用語であるかのように、コンピュータ関係の文脈で登場する。認知度の高さは同業他社を凌駕しトップであろうが、広く知れ渡れば誤解されるケースも多くなるわけで、正しい理解、正しい評価を得るための努力が広報担当には求められる。

「ポジティブに報道されているかどうかではなく、正しい情報が伝わっているかを重視しています。そして、情報が十分でないことが、正しく理解されない理由の1つだと認識しています。たとえば、去年、新しく米国人社長が就任した時、米国本社の支配が強まる…とか、マイナス要素の記事がいくつかありました。

けれど、その後、社長に対する個別取材を積極的に受けることで、当人は実際には数年前から日本で働いており、日本市場にも精通し、日本に根付いた会社を目指している人物であることも理解してもらうことができました。時が経つにつれて、徐々にですが、事実に反したネガティブ報道はなくなっていきました。 『顔の見える広報』の重要性を実感しました。」(岡部さん)

テクニック、手段、マインドのさらなるレベルアップを目指す

「OS」という用語は業界外の人でも知っているほどコンピュータのテクノロジは身近になったものの、「OS」の中身は技術者以外には依然、そして当然「ブラックボックス」である。一方、ウィルスやスパムなどは、ネットワークを通じてあっという間に蔓延すると言われるため、テクノロジに疎い人々には大きな脅威として警戒され、必要以上にいろいろな情報が先行してしまう。たとえば携帯電話の迷惑メールが横行した当時、利用者の怒りの矛先が電話会社に向けられたと同じように、ウイルス/ワームや迷惑メールなどの問題は商品やテクノロジを提供するマイクロソフトへの不信にもつながってしまう。

「こういった技術の問題に対しては、利用者や関連する企業がどう対処したらよいかをわかりやすく説明することが必要です。マイクロソフトは、業界の責任あるリーダとして、新しいテクノロジをもって対処するだけでなく、こうした社会の動きに合わせた十分な情報を提供しなければならないと考えています。また、そうした社会状況に対してマイクロソフトは何を考え、何に取り組んでいるのか、正しく理解し評価してもらえるメッセージを、メディアを通して、あるいはさまざまな直接的な手法によって発信するのです。」(岡部さん)

たとえば、ビル・ゲイツ氏はじめ経営責任者から、メッセージをマーケットに直接伝える手段として今年4月からスタートした「Executive Email」。日本国内でも、わずか1ヶ月で4千人が登録し、英文メールが直接届けられる(和訳をWebサイトで公開)。また、約30ページの冊子「Citizenship Report ? 企業市民としての活動報告書」は、テクノロジ、公共政策、およびハイテク産業に影響を及ぼす重要な問題などに関して、米国版をベースに日本のオリジナルコンテンツを加えて編集され、報道関係者、政府、自治体、アカデミック、業界団体などのインフルエンサやパートナ/ユーザ企業に届けられている(Webサイトでも公開)。

現在、広報グループのメンバーは岡部さん含め5名。インターネットポータル(MSN)とゲーム機(Xbox)以外の広報をすべて担当している。様々なカテゴリの製品・サービス、大きな影響力のある企業についての広報をカバーするには決して十分な人数とはいえないだろう。しかし岡部さんは、多忙さに負けることなく、「正しく理解を得る」ために、広報のテクニック、手段、係わる担当者のマインド、すべてにわたってさらにレベルアップを目指した活動を続けていきたいという。創意あふれる今後の広報展開を期待したい。

岡部 一志 氏 プロフィール

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マイクロソフト株式会社 広報グループ グループ長

1991年 慶應義塾大学卒業後、横河・ヒューレット・パッカード株式会社(現 日本ヒューレット・パッカード株式会社)に入社し、広報室配属。その後、約8年半、企業広報・製品広報を担当。

1999年11月 マイクロソフト株式会社に入社し、広報部に配属され、現在に至る。社会人生活14年間、一貫してIT業界の広報というベテランの岡部さんだが、「業務に追われて、業界全体をみわたすのが難しく、単独企業ではカバーしきれないネットワーク時代の課題も…。ビジネス上の競争関係を超えて、他社広報担当者と交流をもっと深めていきたい」と心の内を語る。愛媛県出身。1968年6月生まれ。35歳。

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