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【株式会社カカクコム】消費生活をサポートするカカクコム サービスを通じてユーザーとのコミュニケーションを図る

公開日:2008年3月19日

株式会社カカクコムは、1997年よりパソコン関連商材の商品価格を調査し、オンライン上で公開する「価格比較サイト」の草分け的な存在である。

同社が運営するサイトは、商品やサービスの価格情報やクチコミ情報を提供する購買支援サイト「価格.com」をはじめ、高級ホテル・旅館の予約サイト「yoyaQ .com」、グルメ・レストランのクチコミサイト「食べログ.com」、新築マンション情報検索サイト「マンションDB」、旅行のクチコミサイト「4Travel(フォートラベル)」、映画情報サイト「eiga.com」がある。いずれも消費者が何らかの商材やサービスの購入を検討する際に、その価格や評判などを調べ、検討から購入までワンストップでできるウェブサービスだ。

同社は2003年10月に東証マザーズへ上場、その後2005年3月に東証一部へ上場を果たした。その成長ぶりは、従業員数推移からもうかがえる。現在の従業員数は、カカクコム単独で約200名、グループ会社を含む連結では約290名(2008年2月現在)となっており、マザーズへ上場した5年前と比べて約4倍の増加だという。「新しく提供したいサービスには際限がなく、そのための人材補強をしています。サイトの成長に比例して従業員数も伸びています。」と話すのは、同社の経営企画部 広報室長の甲斐かおり氏。

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社名:株式会社カカクコム
設立:1997年12月
代表者:代表取締役社長 田中実
資本金:458,875千円
事業内容:購買支援サイト『価格.com』の企画・運営
高級ホテル・旅館予約サイト『yoyaQ .com』の企画・運営
グルメ・レストランのクチコミサイト『食べログ.com』の企画・運営
新築マンション検索サイト『マンションDB』の企画・運営
URL: http://kakaku.com/info/


― 消費生活をサポートするカカクコム ―

カカクコムが提供するサービスで最も有名な「価格.com」は、その名のとおり商品やサービスの価格を比較できるウェブサービス。掲載している商品点数は、約2000万点に上る。一番の特徴は、商品の価格だけでなく、その商品を実際に購入した人をはじめとする第三者の意見や人気をチェックできること。

価格.comに寄せられたクチコミ情報は累計で、730万件を超える。そしてこの情報を商品購入の検討材料とし、気に入った商品をそのままオンラインで購入することも可能である。現在は、多数の大手ネットショッピングモールとも提携を開始しており、ネット上で販売されている商材をほぼ網羅していると言って過言ではない。取り扱うジャンルも家電製品・生活用品をはじめ、不動産や旅行、グルメと非常に幅広い。

カカクコムのサービス提供のきっかけは、創業者である槙野氏が11年前にPC周辺機器を扱う営業マンだった頃にさかのぼる。槙野氏が仕事で秋葉原の各店舗のPCパーツの価格を調べる中で「この情報は自分だけが必要なものではないはず」と、一念発起し、退社後に自分の足で調べた価格情報をウェブで一般公開したことが始まりで、それは現在の「ユーザー本位」という理念のベースにもなっている。

「わたしたちカカクコムは“ユーザー本位の消費生活サポート”をモットーにサービス提供をしています。皆さんが何かを購入する時、そしてサービスを受ける時に「まず価格.comで調べよう」と最初に見ていただける存在を目指しています。

わたしたちの事業は売り手と買い手の間に立ち、両社をつなぐサービスです。間に立っていますが、あくまでも買い手(消費者)の役に立つことが第一。例えば商品情報のサイト表示にもそのこだわりがあります。基本設定が価格の安い順に並んでいるところを見ても分かっていただけると思いますが、売り手の視点ではなく、買い手の視点に立ち、ユーザーの利便性を第一に考えています。

ユーザーの比率は、月間約1200万人のうち、約70%が男性、30%が女性です。4年前は8:2で男性ユーザーが大半でしたが、取り扱い分野が広がったことで、全体のユーザー数の増加とともに、女性ユーザーにもご利用いただけるようになってきました。

割合としてみると、3割ですが、月間にして約360万人の女性に利用いただいていると考えると感慨深いものがあります。また、2007年10月にインターネット初心者の方にも使い勝手のよいサイトを目指し、サイトデザインやメッセージ、ロゴをリニューアルしましたが、お陰様でアクセスは順調に伸びています。」(甲斐氏) 

kakaku.com_TOP.jpg購買支援サイト「価格.com」

― 広報のお仕事 ―

多数のサービスサイトを運営しているカカクコムでは、現在2名の広報担当者でPR業務を進めている。主な業務をうかがったところ、新規サービスやリサーチ結果、業務提携に合わせたプレスリリースの配信や、メディアへの個別アプローチ、取材対応がメインにあるという。

「プレスリリースは、多い時期ですと月に10本以上配信しています。取り扱い商材やサービスが多岐に渡るので、お付き合いしているメディアの分野もさまざまです。

具体的には、新聞社・通信社・IT系ニュースサイト・インターネット系雑誌・生活情報誌・デジもの雑誌が中心になっています。記者さんにアプローチする際は、まず事前に簡単な内容をお伝えして、興味を持っていただいた記者さんにプレスリリースをお送りしています。あまりこちらから一方的にリリースをお送りしても、記者さんのニーズに合致しないようなケースも考えられますので、お付き合いのなかで感じる記者さんの「好み」や「担当分野」に合わせて、提供する内容やリリースの文章表現を変えてお送りしたりと工夫しています。やはりお互いの顔が見えるようなコミュニケーションが理想です。また、お付き合いするメディアに偏りが生まれないよう、幅広いメディアに個別アプローチをしてリレーションを図っています。

カカクコムグループが保有する豊富なデータを世の中の流れに合わせた切り口でまとめて、企画としてご提案することもあります。ユーザーさんから寄せられる豊富なクチコミ情報もメディアの方からの人気が高いですね。」(甲斐氏)


サービスがスタートした頃、ユニークなビジネスモデルが注目を集め、当時からメディアからの問合せが多数あったというカカクコム。その土台を活かしつつ、今うかがったような地道な記者コンタクトを重ね、メディアリストも今では500名くらいになっているという。

甲斐さんがカカクコムに入社されたのは、2004年で現在4年前。当時は広報担当者1人というなか試行錯誤の日々。当時を「社員をはじめ、多くの方のサポートがあったおかげです。」と振り返られる。

「入社当時、直属の上司が社長だったんです。代表がPRの重要性に理解があったことも仕事がしやすい要因だったと思います。これは今も変わらない社風ですが、社員も皆広報に対して協力的なのが本当にありがたいです。PRの結果が自社にどんな影響をもたらすか、よい効果があるかを理解してくれていますので、仕事はとてもやりやすいですね。」(甲斐氏)



― サービスを通じたPR ―

メディアリレーション以外のPR活動についてもお話をうかがってみた。

「弊社のサービスは消費者の方々と一緒に作り上げている部分が大きいんです。そういうこともあって、サービスの立ち上げ当初からユーザー視点でサービス提供していて、どうしてもプッシュ型のサービスをするのに抵抗があるといいますか、苦手なところがあります。

例えば収益の柱のひとつである広告掲載の際にも、コンテンツと広告がはっきりと識別できるようなレイアウトにしたり、ユーザーがサイトを利用する際に、目的のページにすぐにたどりつくことができるよう、分かりやすいナビゲーションにしたいと思っています。

これはひとつのエピソードなんですが、サイト運営の舞台裏では、営業担当とコンテンツ企画担当のせめぎ合いが結構ありますね(笑)。営業側は当然クライント(広告主)の要望をできるだけ実現したいと考えますし、コンテンツ担当はできるだけ、ユーザー向けのサービスの露出枠を確保したいと考えます。クライアントとユーザーのニーズは異なるので当然のことなのですが。ただ弊社のばあい、まず原点には、ユーザー視点があります。


tabelog.com_TOP.jpgグルメ・レストランのクチコミサイト「食べログ.com」

カカクコムの場合、ユーザーの方とサービスサイトを通じたコミュニケーションが図れるので、質の高いサービス提供もPRのひとつになりえると思います。こうしてお仕事でお会いする方々にも、皆さんがサービスの利用者、もしくは利用者候補だと思っていますので、色々な方にお会いする度にちょっと厚かましいくらいに紹介してしまうんですよね(笑)。でもPRってそういった小さな積み重ねだと思いますし、自社のサービスを愛する気持ちは大切じゃないかなと思います。

普段から社員に対しても感じていることですが「自分自身がカカクコムのサービスが好きで携わっている」ということはありますね。ですから、社員のモチベーションは自然と高いんですが、それにプラスして、サイトを通じてユーザーさんの反応がよく見えることが非常に大きいと思うんです。新規サービスを立ち上げた際に、「こんなサービスを待っていた」といったお礼のお言葉をいただりすることも多々あります。これが弊社サービスに携わっていてハッピーだと思えることですね。

そういった社員の喜びが分かるので、メディア掲載の報告や外部の方の反応は、必ず社員にフィードバックするようにしています。自分達の仕事が世の中に役立っていることを日々感じられれば、ますます仕事にもやりがいを見出せると思いますし、よいサービスが生まれると思います。こういった良いサイクルを作ることを日頃から意識しています。」(甲斐氏)


― 「価格.com」に負けないコーポレートブランディングが課題 ―

最後にカカクコムが今後PRで目指すことをうかがってみた。

「第一は、コーポレートブランディングの強化です。ありがたいことに価格.comは、多くのユーザーの皆さまにご支持いただき、ここまで成長してきました。その反面、運営母体の「カカクコム」やグループサイトのブランディングが追いついていない、というジレンマがあります。まだまだ「カカクコム=価格.com」という状態ですので、CI(コーポレート・アイデンティティ)を確立していくことが当面の課題になっています。」(甲斐氏)


そんなカカクコムでは、自社が持つ機能をうまく活用して、カカクコムではサービスサイト内の「価格.comリサーチ」で定期的にユーザーアンケートを実施している。

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ユーザー視点のトレンドがわかる「価格.comリサーチ」

「このリサーチ活動は、ブランディングの位置づけで実施しています。「価格.comリサーチ」では、ID・パスワードを持つユーザーの方にご協力いただき、消費者目線のトレンド感を調査しています。価格.comのユーザーは、ネット動向や商品評価に対して先見性のある方が多いので、おのずと調査結果も先を見越したデータになります。

例えば反響の大きかったものを例にとると、『2008年のトレンド調査結果』などは、全国紙をはじめ、ウェブニュースも含めると20件ほど取り上げられました。また、調査結果は意外と重宝されるようで、時間が経ってからテレビの情報番組などからお声が掛かることもあります。

調査テーマも、時事ニュースを取り入れるなど広く興味を持っていただけるよう工夫しています。このトレンド情報が、「幅広い分野をカバーしている価格com」、「消費動向と言えば価格.com」といったイメージ醸造につながればと考えています。

この調査結果はウェブで公開していて、一般ユーザーだけでなくメディアの方々にも参考いただける情報になっています。消費トレンドや商品価格の推移など、豊富なデータを保有していますので、メディア側からお問い合わせをいただくことも多いです。その場合は、抽出作業にシステム担当の協力を仰いで対応しています。ニュース素材や裏付けデータを豊富に持っている会社という面でも、役に立てればと考えています。」(甲斐氏)


カカクコムは、創業10年の間に代表取締役が3回交代している、インターネット業界では珍しい事例の会社だ。しかし、「消費者をサポートする」という創業者のマインドは薄まることなく受け継がれていることをインタビューを通して感じた。PR活動の面でも「サービスやコンテンツを通じたユーザーとの関わりを強くしていきたい」と甲斐氏が語るように、常に消費者感覚を意識する同社に今後も注目していきたい。

2007年に10周年の節目を迎えたカカクコムの軌跡が1冊の書籍に。
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ご担当者様プロフィール

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甲斐 かおり氏(かい かおり)
株式会社カカクコム 経営企画部 広報室長
 

宮崎県出身。1998年 横浜国立大学を卒業後、文具メーカーに入社。
その後、PR会社2社で、化粧品メーカーや食品会社、製薬会社などの広報担当を経て、2004年にカカクコム入社。
入社当初より広報を担当し、2007年5月より現職。

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