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【株式会社きざしカンパニー】「話題が変わっていく兆し」を読み取る。自社の技術を広めるPR活動

公開日:2007年12月13日

株式会社きざしカンパニーは、「世の中の変化の“兆し”をつかむ」をコンセプトに、独自の検索エンジンの開発やブログの話題検索サービスを提供している。会社設立約1年前の2005年12月に、「kizasi.jp」が正式にオープン。
「kizasi.jp」を簡単に説明すると、いまブログで話題になっているキーワードを時間情報と併せて分析し、インターネット上にある言葉や文章を解析して「話題の変化」をユーザーに伝えるサービスだ。
この「kizasi.jp」は元々、システム開発の株式会社シーエーシーが手がける一事業として始まったもので、その後のブログマーケットの成長と共に同サービスへの認知・関心は高まっていく。2007年1月に、シーエーシーから独立し、現在のきざしカンパニー設立に至っている。今回は、同社で広報を担当する堀江真理子氏にPRの取り組みについてお話をうかがった。



社名:株式会社きざしカンパニー
設立:2007年1月10日
代表者:代表取締役社長 潮 栄治
資本金:9,620万円 (CACグループ)
事業内容:インターネットサイトの企画・開発・運営、インターネットに関する技術・情報の提供 など
URL:http://www.kizasi.co.jp/


― 話題と言えば「kizasi」と思ってもらえるよう発信していきたい ―

「最近では、インターネットで個人が情報を簡単に発信できる時代になりました。特にブログは登録者数が868万人に達しているといわれ(平成18年3月末 総務省調べ)、インターネット上には個人の意見が無数に存在しています。そして、この個人の意見は本音で語られるケースが多いので、そこからクチコミや流行が生まれることもあります。

この個人が発信する意見を収集・分析することで、世の中の話題が変化していく「兆し」を読み取れるんじゃないか。という発想が「kizasi.jp」の始まりでした。

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「kizasi.jp」 http://kizasi.jp/

話題の変化について、ちょっとお話してみます。
例えば一昔前メガネの印象は「暗い」「がり勉」と若干ネガティブなイメージを持たれるものでしたが、タレントの眞鍋かをりさんが自身のブログでメガネをかけた姿をたくさん公開して話題になった頃から「かわいい」や「おしゃれ」などポジティブに変化してきました。

もうひとつ顕著な例をあげてみます。マンションは「幸せの対象」や「いつか買いたい」とポジティブなイメージに結びつく言葉でした。しかし一旦耐震偽造のニュースがでるとたちまち「自分の家は大丈夫か」「購入を再検討する」など恐怖の対象になったりするものです。こんな風に世の中の話題は、ある時点を境に180度変わることがあります。

弊社では、この「兆し」を読み取るためのコアになる技術、「kizasiサーチエンジン」を開発しています。このエンジンの特徴は、時間情報が含まれている文章(インターネットの掲示板やニュースサイト・ブログ・SNSなど)を、時系列で解析していくものです。

この「kizasiサーチエンジン」は「kizasi.jp」ほか、現在提供している各サービスに利用されています。
「kizasi.jp」では、1日に15万~20万ほどの最新エントリー(ブログの書き込み)を「kizasiサーチエンジン」で解析しています。(蓄積は1億4000万エントリー 2007/11現在)
この集められたブログで、どんなことが旬の話題として話されているのか、過去と比較し、24時間内に急激に書かれた度合いが高い話題をランキング形式で公開しています。また、その話題と一緒に書かれている言葉も同時に表示しています。それによってユーザーの皆さまは、いまどういうことがブログで盛り上がっているのか一目で見ることができます。

ブログは日記形式で書かれる方が多く、日記の始まりと終わりで内容が全然違うパターンが多いです。「kizasi.jp」では、ブログの書き手がそのキーワードをどう受け取って書いているかを把握するために、キーワードの前後3つの文章を読み込んで分析します。キーワード周辺の情報をどれくらい拾ってくるか。その“チューニング”次第で、切り口の違った分析結果ができるともいえます。」(堀江氏)

―同社では、同じサーチエンジンを利用した有料サービスも展開。企業のマーケッターに向けたASPサービス「ブログクチコミサーチ BY kizasi」。こちらは、主にメーカーがブログからコンシューマーの意見を分析するツールで、商品やサービスの効果検証に役立つものだ。―


「ブログは書き手の正確なプロフィールをつきとめきれないということで、信憑性の有無はあります。けれどもそれはそれとして、現実にネット上でこれだけ沢山エントリーが書かれていることがメーカーさんとしても無視できない状況になっています。


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「ブログクチコミサーチ BY kizasi」 http://biz.kizasi.jp/

メーカーさんは、販売している自社商品がどう評価されているか、消費者の率直な意見を聞きたいと望んでおられます。「ブログクチコミサーチ BY kizasi」では、その商品に持たれているイメージや印象を分析することができます。一般的なグループインタビューやアンケートとは違い、自発的な消費者の生の声を把握できることが特徴です。

2007年11月12日には、機能強化も図りました。
分析したいブログの対象は、企業様によって異なります。そのため、よりご希望にマッチした情報が絞り込めるよう新しい検索項目などを増やしました。キーワードの設定は任意なので、自社キーワードだけでなく、ライバル社のキーワードをいれて研究するなど、自由度が高いサービスになっています。
今後はご利用企業の皆様に、使い方のブラッシュアップができるセミナーも実施する予定です。そういったところからも、サービスの満足度を上げていきたいですね。」(堀江氏)


― ニュース性を大切にしたスピード感のあるPR ―

「kizasi.jp」の中に「みんなのきざし」というコーナーがあります。ここではある特定のテーマに関連するブログの書き込み一文を、そのままピックアップして表示しています。表示されている文字は、読まれた回数が多いほど大きく表示されるようになっています。ですからこの一覧をみれば、ある特定のテーマについて世間がどう感じているのかが一度に見えてきます。

例えば、安部首相辞任の際に「みんなのきざし」で特集を組んでみたんです。
この特集では「辞任に対してなにを思うか」といった切り口でブログ記事を集めていたんですが、しばらくするとブロガーの関心が「次期首相は誰か」という話題に移っていることが分かりました。早速私たちもこれをテーマに第2弾のページを設け、「次期自民党総裁選挙」に関するブログ記事の収集を始めました。その後も話題が変化する度に続編として「福田首相誕生」特集を組みました。


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「みんなのきざし」 http://kizasi.jp/labo/

安部首相の辞任会見は14:00にありましたが、こういった特集はニュース性が高いので企画の決定後、当日の夜にサイトを公開し、ニュースリリースも発表しました。このニュースは、Yahoo!のトピックスに掲載されたので、沢山の方にサイトを見ていただける結果になりました。

政治や事件など、新聞は新聞。雑誌は雑誌でそれぞれの掘り下げ方で情報を発信されます。「kizasi.jp」はニュースサイトではないのでメディアとして見解は申し上げられませんが、みんな(ブロガー)がどんなことを思っているか、ニュースをどう捉えているか、などをまとまった形で世間の意見としてお見せすることができます。

― 当日の話題をキャッチするや否や、すぐさま企画しサイト制作からプレスリリース発表まで半日足らず。そのスピードの秘密はどこにあるのだろうか ―

第一にサーチエンジンがコアにあることです。このエンジンなくして弊社サービスは成り立ちません。またスピード感ある連携が私たちの強みでしょうか。約20名の少人数チームで動いていますが、その規模感も企画からリリースに至る期間の短縮になっていると思いますね。


― 続いて、同社のメディアリレーションについてお話をうかがってみた。 ―

他社との業務提携など大きなニュースはニュースリリースでマスコミにご案内し、「kizasi.jp」や「ブログクチコミサーチ BY kizasi」の機能追加などはニュースレターや自社サイト内のブログで公開するといった切り分けをしています。

マスコミから取材依頼をいただくこともあります。具体的には、新聞社や雑誌社、WEBニュース、テレビやラジオなどです。
サービス開始当初は、「そもそもブログとはどういうものか」や「kizasiサーチエンジンについて」といったブログやkizasiに関する問合せを多くいただきましたが、最近は取材の内容が変わってきているように感じています。
当初はサイトのインターフェース、なかでも「クラウド」の見方が分からないというお問合せが多かったですが、今ではそういった問合せは減っていて、短期間で随分リテラシーが上がっているんだなぁと実感しています。
ブログが認知され、企業もブログ記事を意識している。という事が、メディア側でも浸透しているようですね。ですから、取材の内容も「それを企業のマーケティングへ活かすにはどうすればいいのか?」や「ブログをどう読み取ればいいか?」と活用法のお話に変化しています。この変化からもブログの一般化を感じますし、企業側の関心度合いがうかがえます。

私たちのサービスは手に取れる商材ではないので、ニュースリリースだけでは伝えにくい面があります。実際にサイトの動きをお見せして初めて伝わることがあるので、代表と広報で媒体を訪問し、デモ付きのレクチャーをさせていただくこともあります。長いニュースリリースを書くより、直接会ってお話を聞いていただくのがベストだと感じています。

また、社内にいると専門用語や社内用語に慣れてしまいがちです。でもサービスをご利用になる方はITの方とは限りませんし、まだまだ一般的なサービスとは言えないと認識しています。そこで、社外の方とお話する時は、社内と世の中のギャップを客観的に見たうえで自分の言葉で伝えるように心がけています。・・・と元々がIT系ではないので、カタカナや専門用語が苦手なこともあったり。と、いいわけ半分ですが一般的な視点を持つようにしています。(笑)」

「その他、他社へのコンテンツ提供も行っています。
テレビ番組へもいくつか出させていただいていて、NHK「つながるテレビ@ヒューマン」の番組内に以前あった「今週のきざし」というコーナーへデータを提供したこともあります。

また、映画のクチコミサイト「シネマカフェ」の中にある「ブログで話題の映画」というコーナーには、kizasiサーチエンジンで分析した話題の映画ランキングを提供しています。映画を見終えた感想や前評判は、ブログに書かれるケースが多く、逆に読み手も観たい映画を探す時にブログのクチコミを参考にされるので、非常にマッチしたコンテンツ提供だと思っています。「kizasiチャンネル」という、あるカテゴリーに特化したランキングには、シネマカフェとのコラボによる「映画チャンネル」もあります。


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「kizasiチャンネル -映画-」 http://kizasi.jp/channel/cinemacafe_collabo/

他にも、転職サイトの求人情報にkizasiサーチエンジンの仕組みを提供しています。
例えば「iPodに関わる仕事に就きたい」と求人情報を探している方がいらっしゃるとします。この場合、ほとんどがiPod販売元のアップル社の情報にたどりつかれると思います。そこに「iPod」含んだ求人情報を拾ってくる仕組みを付加することで、iPodの液晶画面やiPodの広告など、関連する仕事も表示することができます。検索方法のひとつとして「kizasiサーチエンジン」の可能性はまだまだあると思っています。
コンテンツ提供にはそのサイトを利用する方に弊社サービスを認知していただく機会になりますし、大きなPRになっています。」(堀江氏)


― 今後のPRについて ―

「冒頭でもお話したように、シーエーシーの一事業からスタートし、サービスが先行する形で会社が立ち上がった、まさに駆け足の1年でした。先ほどお話した「当日リリース」も弊社の持ち味なんですが、それと共に今後は中長期的なゴールを設定したPRをしていきたいと考えています。
まずは「kizasi.jp」を知っていただき、ここをきっかけに、「ブログクチコミサーチ BY kizasi」など企業様向けサービスのご利用につないでいく。そして最終的には、「話題といえばkizasi」と思っていただくことが目標ですね。

また、同業の他社様と何かしら一緒にマーケットを盛り立てていくような活動もしてみたいと思っています。各社の社長さん同士が対談をしてみるのも面白そうだなぁなんて。まだコンタクトを取らせていただいたことはないんですが、弊社としては機会があれば是非やってみたいPRです。」(堀江氏)


 ―今回お話をうかがった堀江さんは、きざしカンパニーに入られる前、商業施設にかかわる仕事をされていました。沢山の商業施設の立ち上げに携わるなかで、オープニング時は集客できても、しばらく経つと注目度が落ちてくる現実を経験し、PR活動の重要さを感じられたそうです。その後、NPO団体の広報活動を経て、きざしカンパニーの広報に。インタビューの中にもありましたが、消費者やユーザーの視点を大切に持ち続けておられることが印象的でした。今後も同社のPR活動に注目していきたいと思います。―


ご担当者様プロフィール

堀江 真理子

堀江 真理子 (ほりえ まりこ)氏
株式会社きざしカンパニー 広報担当
 

1996年、國學院大學卒業後、(株)ライフ入社。その後、流通向けのシステム開発を行うベンチャー企業、NPOハウスエージェンシーなどを経て、2005年よりきざしカンパニーの親会社である株式会社シーエーシー広報IRグループにてPRを担当。2007年1月の分社化に伴い、現職に着任。

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