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【株式会社エフエム東京】サテライトスタジオや音楽イベントを通じたPR

公開日:2007年7月12日

TOKYO FMは、「JUST ME, JUST 80MHZ」(私たちの仕事にかかわる全ての人[顧客]にとって『Just Me』なメディアを目指す)を企業メッセージに掲げたFMラジオ局で、全国38局を結ぶネットワークJFN(JAPAN FM NETWORK)のキー局でもある。同社事業はラジオ放送のほか、付随するイベントやコンサート事業、お芝居や映画、スポーツイベントへの出資、出版事業、マルチメディア事業なども幅広く展開。
人気番組のひとつである「JET STREAM」は、今年で40周年を迎えた。そして現在は実用化試験放送を実施しているラジオの地上波デジタル放送「3セグメントデジタルラジオ」のPR活動など、広報の切り口も多岐にわたる。
また、同社独自のサテライトスタジオを活かしたPR活動の裏側を教えていただくべく、同社編成制作局で広報を牽引する、林理江氏にお話をうかがった。

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社名:株式会社エフエム東京
設立:1970年3月17日
代表者:代表取締役社長 冨木田 道臣
資本金:13億3,500万円
従業員数:151名(2006年3月31日現在)
事業内容:放送、イベント等の企画・制作、IT関連事業など
ネットワーク :北海道から沖縄まで全国38の民放FM局を結ぶメディア最大のネットワーク JFN=JAPAN FM NETWORK
URL: http://www.tfm.co.jp/index.html


― デジタルラジオの認知度向上を目指して ―

ラジオの業界では今、新しい事業として「デジタルラジオ」への取り組みが始まっています。ひょっとすると「3セグメントデジタルラジオ」という言葉を耳にされたことがあるかも知れません。テレビの地上波デジタル放送がワンセグ(1seg)であるのに対して、TOKYO FMのデジタルラジオは3セグメントでの実用化試験放送を実施しています。2011年からテレビ放送がデジタルに完全移行するにあたって、いまアナログ放送で利用している1~12チャンネルのVHF帯がすっぽり空くんです。3セグメントデジタルラジオは、その空き地を利用して本放送を行おうとしているもので、ワンセグに比べて大容量の放送ができることが売りなんです。デジタル化によって、音声と動画を組合わせたサービスもできるんですよ。現在、本放送に先駆けて実施している実用化試験放送が、auの一部機種で聴取できます。
一般的に「デジタルラジオ」の認知度はまだ高いといえないので、2011年の本放送スタートに向けて、サービスへのご理解と浸透を目指し、目下PR活動をしています。

― 広報のお仕事 ―

私が所属している編成制作局編成部はスタッフが10名になります。ここは番組編成、広報、宣伝、リスナーの分析や聴取率のマーケティングデータ収集などを一挙に取りまとめている部署です。業務フィールドが広いため、私たちの部署ではみんな何かしら兼務をしています。わたしも、広報と兼務で他の業務も担当しています。
弊社の社外に向けた広報活動は、大きく3つに分けられます。まず業績報告や人事ニュースなど、コーポレートニュースの発信。具体的には、年に2回公開している決算報告書の作成や、各メディアへのニュースリリースの資料配布です。
二つ目として番組PR活動があります。ラジオ局の広報として、沢山の方に番組へ興味を持ってもらい、聴取してもらうよう、いろいろな切り口でPRをしています。
三つ目には、冒頭でご紹介した新規事業「デジタルラジオ」や、IT関連、イベントなど、番組以外の事業に関する広報活動です。

― 番組PRについて ~「SCHOOL OF LOCK!」の魅力をイベントを通してPRする~ ―

TOKYO FMの認知度・イメージ向上のため、新番組の時期にあわせたPR活動や、実際に放送しているところを取材していただいたりしています。特にお付き合いが多いメディアは、エンタメ記事を扱う新聞や雑誌の記者さんです。 「こういった内容の企画を立てているんだけど、それに合うような番組がありますか?」といった問合せをいただいたり。逆にこちらから社会的に話題になる番組は、積極的にお声をかけたりしています。
TOKYO FMの人気番組のひとつに「SCHOOL OF LOCK!」(月曜~金曜22:00~23:55放送)という中高生に向けた番組があります。「SCHOOL OF LOCK!」は、ニートやイジメ問題など、重めのテーマを取り上げることがあるんですが、番組を聴いて自殺を思いとどまったり、「イジメをやめようと思う」とリスナーから意見があったり、大きな反響が返ってくる番組です。おかげさまで、番組サイトも月間6,000万PV近くになっていて、ここからも番組の影響力を実感しています。私たちはこの番組を通して、ナイーブで多感な時期の子供達の声を全国に届けたいと考えています。10代の子供達が社会的な問題に対してきちんと考えているんだよ。と伝わるような番組にしていきたいですね。
これだけ思いが詰まった番組なので、一人でも多くの方に番組を知っていただきたいですし、普段は放送やネットを通してコミュニケーションをとっているリスナーの皆さんに、もっと身近に番組を感じてほしいと思っています。そういった目的で、リスナー参加型の公開放送を開催することもあります。例えば昨年10月、「SCHOOL OF LOCK!」の学園祭を日比谷野外音楽堂で実施し、たくさんのメディアの方々にご取材いただきました。私たち広報の運営サイドは、弊社が主催するものに関しては、こうしたイベント広報の仕切りも外注をせず自前でやっています。
こういったイベントを通したPR活動も多い、というのが弊社の特徴だと思いますね。武道館などコンサートホールで音楽イベントを開催する際は、メディアに取材していただくにあたって、迷路のような会場をグルグル走り回って誘導しますので、翌日は体がうごきません(笑)。ですから広報スタッフも、結構体力勝負な面がありますね。
もう1つ、つい先日までかなりの時間と労力を費やしていたPR案件がありました。先日の7月3日に40周年を迎えた音楽番組「JET STREAM」のPRだったのですが、この番組はTOKYO FMが実験局の頃から放送している一番の長寿番組です。今年、節目を迎えるにあたって、メディア露出を増やし、番組が盛り上がるよう、記事を掲載していただく働きかけを、複数のメディアに行なっていました。

― TOKYO FMのシンボルスポット 渋谷スペイン坂スタジオを活かしたPR ―

弊社独特のPR活動のひとつに、渋谷のスペイン坂にある「TOKYO FMスペイン坂スタジオ」公開放送の取材対応があげられます。
この公開放送のスタイルは、1993年からスタートしていて、今年で14年になります。2005年の11月には、「いかに取材をしやすくするか」ということも反映させて、全面リニューアルをしました。スタジオの外にテレビ取材用の音声ライン設備を常設したり、撮影スペースを確保したり、限られた空間を最大に活かしたノウハウがぎっしりと詰まっています。スペイン坂スタジオには2~3名のスタッフが常駐していますが、取材当日は私たち広報スタッフが必ず立ち会います。というのも出演者には、それぞれプロダクションのマネージャーやレコード会社の担当者など、多数の方が関わります。そこにメディアの方も入られますので、取材がスムーズに進むよう、サポートすることが広報担当として大切だと思っているからです。

渋谷にあるサテライトスタジオ「スペイン坂スタジオ」
渋谷にあるサテライトスタジオ「スペイン坂スタジオ」

公開放送の取材については、取材のご案内文章を、対象のメディアにFAXでお送りして告知をしています。だいたい週1~2回のペースで取材にきていただいています。露出メディアは、主にテレビ局やスポーツ新聞で、番組の様子をエンターテイメント面に掲載いただいたり、ワイドショーの芸能コーナーでご紹介していただいています。この「スペイン坂スタジオ」は有名人と生で触れ合える場所として(実際はガラス越しですが)、象徴的なスポットになっているのではないでしょうか。ここまで芸能人と近くで触れ合える場所は、他の施設と比べてもなかなかないですし、メディア側にとっても、集まったファンの反応が面白いようです。ですから、エンターテイメント系の記者からは、定番の取材スポットにしていただいています。逆に出演者にとっても、良いパブリシティの場所になるので、それを評価していただき、結果的にビックなゲストにいらしていただくことが出来る。ということも言えます。私たちはこの「スペイン坂スタジオ」を通して、ラジオはこんな豪華な人たちが出演していて、面白いことをやっているんだよ。と、TOKYO FMをアピールする場所にしていきたいと思っています。

サテライトスタジオについては、今年の4月から東京ミッドタウンにも設営したので、今後、スペイン坂スタジオと同様のPRスポットにしていく予定です。

普通の企業PRには無い点のひとつとして、有名人やタレントさんを扱うことへの配慮があります。ひとりのタレントさんが背負っているブランドは、1つの企業と同じくらいの重みがあるものです。それを傷つけたり、勝手にいじったりは絶対にできませんので、番組宣伝の取材対応をする際にも、出演者の写真や資料をどう使わせていただくか、などということには細心の注意を払っています。

ビリーズブートキャンプのビリー・ブランクス親娘
ファンとのコミュニケーションの場でもあるサテライトスタジオ。写真は番組にゲスト出演したビリーズブートキャンプのビリー・ブランクス親娘。

― ラジオだからできることを伝えたい ―

若い方たちがラジオ離れしている傾向にあるので、もっと若い世代にも向けてPRしていきたいと思っています。ラジオは聴いてみればおもしろいんだけど、聴く機会がないという方が多いんです。若い方たちに聴いてもらうきっかけをつくること、これが今後の課題だと思っています。そのために、イベント開催などで、いかにインパクトのある露出をしていくか、ということがひとつのテーマです。その他、フリーペーパーやウェブサイトからも継続的な情報発信をしています。こういったPR活動が、単に「TOKYO FMのPR」に留まるのではなく、ラジオ放送そのものへの興味喚起になってくれれば!と思います。
在京のラジオ8社の広報担当者が定期的に集まって連絡会を開いて、他社と情報交換をしたりすることもあるのですが、他業界の方からみると不思議に映るかもしれませんね。他には年に1回、ラジオ8社合同で記者懇親会を設けていますし、キー局のラジオ5社で共通のイベントを実施、それを番組化したこともあります。こんな風に、ラジオ業界は非常に風通しのいい業界なんです。こういった業界の特性を活かして、これからもラジオ全体を盛り上げていきたいと思っています。

― 今後のPR活動について ―

私たちの部署は番組を企画できる立場にあるので、PRのための話題づくりを番組の立ち上げ段階から盛り込んでしまうことも出来るんです。そんな強みを上手く利用して、積極的に情報発信をしていきたいですね。そして最近特に感じているのが、社内広報が大事だということです。自分の会社が何をしているのか、意外と知らないことが多いものです。社員のモチベーションを上げること。会社の空気作りと言えばいいでしょうか。自分達の会社は、こんなことをやっていて、外からこういう評価を受けているんだよ。注目されているんだよ。と社員にフィードバックすることが、非常に大切です。私が運営している広報ブログも、こういった意味や効果があるんです。読者は、社員と取引先の方も多く、このブログ記事から、当社の近況活動を知っていただくことも多いようです。
前職で私は、宣伝を担当していたこともありました。宣伝と広報は、一見似ているようで、全然違うもの。広報の場合は、自社の魅力を発信して、どう第三者に興味を持っていただくか、そしてそれをどう伝えていただくか。自分ではない、別の方が記事にするのをサポートする役割ですよね。そういったことをやりがいに感じていますし、これからも、リスナーをはじめとしたステークホルダーに「TOKYO FM」の魅力を伝えていきたいと思います。

 ―根っからのエンタメ系好きである、林さん。新卒で地方テレビ局に入社後、紆余曲折を経て、現職にたどり着かれています。キー局で仕事をしてみたいという夢を、16年掛けて手に入れられた今後のご活躍に注目です。―


ご担当者様プロフィール

林 理江 (はやし りえ)

林 理江 (はやし りえ)氏
株式会社エフエム東京 編成制作局 編成部 担当部長
 

1985年 南山大学を卒業後、地元・名古屋のテレビ局に入社。1991年退職後に上京、派遣社員、CS放送局社員、大手流通チェーンの広報担当などを経て、2001年4月、TOKYO FMに入社。2004年より広報を担当。ブログ「TOKYO FM広報ハヤシが行く」(http://www.tfm.co.jp/kouhou/)を、営業日(ほぼ)毎日更新中。

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