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地方メディアとの上手な付き合い方

公開日:2007年2月16日

 企業が地方への事業拡大を図るとき、広報活動のターゲットはその地域のメディアに広がります。
全国紙や放送局の地方支局とは別に、各地の地方紙やタウン誌はその地域に密着した取材網・販売網を持っており、時に中央メディアも敵わない強い影響力を発揮します。インターネットの普及で地方メディアの紙面や媒体資料などの情報が簡単に入手できるようになり、広報活動も便利になったように見えます。
しかし、便利さは思わぬミスを招くもの。典型的なケースをご紹介しましょう。


地方メディアの成り立ち
地方メディアの内訳は、地方新聞(地方紙)、テレビ(地上波、ケーブルテレビ)、ラジオ(AM/FM)と、さらにフリーペーパーやタウン誌、ミニコミ誌などで構成されています。この中で一番歴史があるのが地方紙です。
日本は、中国に次いで世界第二位の新聞発行量を誇ります。国内48都道府県すべてに地方新聞社があり、地元の住民に日々ニュースを提供しています。
日刊紙の発行形態は、複数の都道府県で販売される「ブロック紙」(北海道、中日、東京、西日本新聞の4紙)、単一の行政区域内で読まれる「県紙」、特定の市町村を対象にした「地域紙」に大別されます。
さらに日本新聞協会の加盟紙、非加盟紙があり、加盟紙は共同通信・時事通信などから記事の配信を受け、中央や海外のニュースを読者に届けられます。


地方紙の視点
現在はほとんどの地方紙がウェブサイトを開設しており、地元で購読していなくても最新のニュースが読めます(地方紙のリンク集もたくさんあり、広報担当者には便利です。さらに、取材依頼や投稿用のアドレスを公開しているところも少なくありません。
早速ニュースリリースを送ろう!と思ってしまった人は、もう一度考えてください。その連絡先は原則として、新聞の読者、つまり地元の人向けに用意されたものなのです。
「新聞づくりで我々が最も重視する基準は、それがどれだけ地域の読者に有益な情報かという視点だ」と、中国地方の県紙の編集委員は話します。県紙としては国内でもトップの発行部数、地元テレビ局との提携で地域への浸透力は抜群。それだけに、県外からも連日、リリースなど多数の情報提供があります。
しかし、この同紙が求める情報は、地域に関係のある内容。最初のジャッジで情報の半分以上が捨てられてしまうというから驚きです。「東京や全国の大都市から毎日、催しや製品のリリースが送られてくる。ファクスやメールでも受け取ります、しかし、貰う情報が急に増えても新聞のページはすぐに増えないのは判ってもらいたい」。さらに、一番大切なことが見落とされている、とこの編集委員は言います。


便利さの落とし穴/こんな企業は嫌われる
「一度でもウチの新聞を読んだことがあるのか?と思いたくなる投げ込みが多すぎる。単にそこで発行されているから機械的に送られてきたような報道資料など、無用だ。失礼ですよ。そんな会社はどうせロクな仕事をしていないだろうから、二度と手にとらない」。厳しい意見ですが、全国紙よりもきめ細かいニュース報道が地方紙の特色であり、自負なのです。
インターネットで情報提供/情報収集が格段に便利になったのに対し、地方紙は中央のニュースを絞り、地域色を強めようという傾向にあります。地方紙の視点に立てば、一方的に送られてくる情報は、情報を選別する手間を増やすものでしかありません。
地方メディアへの広報戦略は、報道資料のばらまきではなく、地域性や媒体特性を考慮した「ピンポイント攻撃」で効果を発揮します。製造やエネルギー業など上場企業の多くは、地域メディアとの信頼関係構築に積極的に取り組んできました。一方、地方メディアも常に新しく信頼できる情報源を求めており、新興企業にもチャンスは充分に用意されています。以上のことを念頭に、地方メディアとの上手な情報リレーを考えてみてはいかがでしょうか。
以下は、ごくオーソドックスな手法です。

 ・その地域の企業との提携など大きなトピックは、現地で発表会を行う。
 ・リリースの発送は中央・地方、放送・新聞、雑誌など各社同一のタイミングで行う。
 ・中央の通信社に取材を依頼し、記事として全国配信を図る。
 (ただし、通信社で記事化され、地方紙各社の掲載されるまで2つの段階を経るため
 日数がかかります。クリッピング専門の業者に依頼するのも良いでしょう)
 ・該当地域との接点を訴求 (新しい設備や販売エリアの拡張、
 代表者の出身地など)したリリースを作成、送付する。
 ・フリーペーパーは発行部数が多く読者層も広いため、販売促進に便利な媒体。
 読者向けの懸賞や特典付きだと紹介されやすい。
 ・テレビ、ラジオは映像(音声)取材が必要なため、事例付きの取材依頼がより効果的。
 地方紙やタウン紙は制作スタッフの大切な情報源なので、漏れのないようアプローチする。

参 考:地方紙サイトのリンク集
◆「AREA21」
 http://www.area21.net/
日本経済新聞社と地方紙14社が運営するポータルサイト
◆ 共同通信社加盟紙一覧
 http://news.kyodo.co.jp/kikaku/kameisha.html

 

■ 取材・原稿 : 富永 周也      
(News2u 広報アドバイザー)

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