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ニュースサイト編集局から

公開日:2007年2月16日

 インターネットは、企業広報とマスコミの関係に大きな変化をもたらしました。なにより、情報伝達のスピードです。ニュースリリースは、記者個人のパソコンのメールソフトに投げ込まれ、一つの画面の上で可能になりました。企業には郵送の手間が省け、メディアは情報をスピーディに集め、空いた時間を取材や編集に振り向けられる訳ですから双方にメリットがあります。急増した情報は紙媒体だけでは処理しきれず、インターネットに流入しています。毎日更新されるウェブマガジンやメールニュースは速報性や情報量で紙メディアをはるかに凌ぎ、情報源としての信頼度も高まりつつあります。紙メディアとウェブメディア、リリースの方法も区別した方が良いのでしょうか?

「紙に潰される」プレッシャー
 つい5,6年前まで、メディアへの情報提供は郵送かファックスが当たり前でした。大手通信社の元記者は、ロンドン支局時代を「紙に潰されそうだった」と振り返ります。記者クラブがない海外では、官公庁も民間会社リリースはメディアに直通。日に百通を超える封書は、開封して最初の数行を読むだけで取材の時間を食いつぶし、かといって読まない訳にもいかない、紙のリリースの処理は大変なプレッシャーだったようです。
同じ頃、インターネットは報道機関にまだまだ普及していませんでした。処理の遅さ(ブロードバンドという言葉さえありませんでした)、文字化け、端末の動作不良など業務用ツールとしては課題が多かったのが要因です。新聞記事の縦書き一行12字(最近は朝日新聞などが11字)という書式にホームページアドレスが「行数をとる」と、最終稿で削除されることもよくありました。

日本のITベンチャー、応援します!
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&nbsp&nbsp&nbsp「Venture Now」の編集作業
&nbsp&nbsp&nbsp&nbsp&nbsp&nbsp&nbsp&nbsp&nbsp&nbsp&nbsp(東京都渋谷区)

 現在は、主要メディアはインターネット上にニュースサイトを開設していますが、これら電子化された紙媒体に対し、最初からインターネット上で創刊されたウェブメディアが気を吐いています。1998年12月設立の「チアーズ合資会社」(本社・東京都渋谷区、竹内泰史代表取締役)は、ベンチャービジネスに特化した「Venture Now(ベンチャー・ナウ)」ストリーミング関連のニュース専門の「Stream Now(ストリーム・ナウ)」の2つのニュースサイトを運営するサービスコンテンツプロバイダー。サイトのほか、メールマガジンで、国内のIT系ベンチャー企業の新着情報を配信しています。社員数3人ながら、全国に取材ネットワークを持ち、日に2回の情報更新でベンチャーの「今」を伝える気鋭のプレスです。

 「ベンチャー業界のためになる情報を」と明快なコンセプトで、提供されたリリースは、「ニュービジネス」「特許」「女性」など全17のカテゴリーで日に2回更新。メールマガジンは金融機関、インターネット企業のCIO、ベンチャー系CEOなど約1万3千件(同社調べ)に配信しています。大手の紙メディアの記者にもニュースソースとして注目されています。
「Venture Now」の編集は、本社の在るオフィスビルの一室で行われています。編集局宛てに送られてくるリリースは9割が電子メール。スタッフは日に何十本もの中から、インパクトのありそうな内容を選び、電話で補足取材したうえで記事を書き、サイトにアップしていきます。更新は一回につき4-6本。時間との戦い、記事にしやすいリリースは、重宝されるはず。「内容によって異なります。サービスや商品に関するものなら、ユーザーにどんなメリットがあるかを詳細かつ具体的に伝えることを重視しています。一方、提携や共同開発では『背景』が重要になります。リリースにある企業の関係と、今回の提携に至るまでの経緯ですね」と、編集業務にあたるプロジェクトリーダー・片岡利之さん。条件は紙メディアと同様ですが、記者のリテラシーが高いからといって「“サービスサイトを立ち上げました”と10行くらいの説明とURLだけ送ってくるのは困る」(片岡さん)。ほかに、広告色が強いものや訴求ポイントの少ないものは除き、ニュースサイトのクオリティを維持しています。
ベンチャーバブル、ITバブルが後退した今、同社に寄せられるリリースの本数もやや落ち着いてきたといいます。「ユーザーの視点に立つ、が強く求められている段階だと思う。今後はサイトの検索機能の実装しながら紙媒体も創刊し、価値ある情報を広く届けたい」(竹内代表)。試行錯誤しながら成長していくウェブメディア、広報関係者は目が離せません。

■ 取材・原稿 : 富永 周也      
(News2u 広報アドバイザー)

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