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神谷町ではたらく広報マンの独白(23)”PRプランナー資格試験「ニュースリリース作成」のポイント”

公開日:2009年5月28日

PRプランナー資格試験「ニュースリリース作成」のポイント

一昨年から始まった日本パブリックリレーションズ協会のPRプランナー資格制度も、早いものですでに4期目となる検定試験が進められている。5月17日には2次試験、そして2次試験の通過者には7月下旬に3次試験が予定されているようだ。
協会の資料によると、3期までのPRプランナー資格取得者の人数は454名、そしてPRプランナー補の資格取得者は703名と着々と増加している。これらの資格取得者が今後活躍するにつれて、PRプランナー資格は、わが国の広報・PR業務において標準的な技能や知識を有するPRパーソンの証明として認知され、定着していくことになるだろう。
私は、第1期でPRプランナー資格を取得したのだが、当時は検定試験に関する情報もあまりなく、広報コンサルタントとしての自身の経験から試験のポイントを推定して取り組んできた。結果的には、1次試験から3次試験まで1科目もとりこぼすことなく合格することができたのだが、おそらく私の考えは外れてはいなかったのだろう。
現在進んでいる4期目の検定試験までに部分的な見直しは行われているのだろうが、1次から3次までの試験の構成は大きく変わっていないようだ。そこで、今回と次回の2回にわたって、7月の3次試験を受験される方々の参考になるよう、3次試験への取り組み方を述べてみたい。
もっともこれは合格者の一人である私の経験にもとづくもので、こうすれば絶対に合格するという”虎の巻”ではない。あくまで筆者の経験にもとづく情報として参考にしていただければ幸いである。まず、今回は、課題Aの「ニュースリリース作成」について、述べることにする。

課題A「ニュースリリース作成」について

日本パブリックリレーションズ協会は、「ニュースリリース作成」採点の基準を(1)見出し、(2)全体構成、(3)必要事項、(4)簡潔性、(5)適切性(表現)としているが、これだけではわかりにくい。私なりの解釈をもとにこの課題の攻略法を考えてみた。
ところで、今までいろいろな会社のニュースリリースを見てきたが、実に様々なニュースリリースが作成されている。ひたすら文章のみで綴られたシンプルなものから、写真や図表を本文中に組み込んだり、またカラフルにデザインされているものも含めて、いろいろなスタイルをみかける。ニュースリリースの役割についていろいろな考え方もあるが、PRプランナーの検定試験では、一般新聞の経済部記者を対象としたニュースリリースの作成が求められる。このような対象設定を前提とすることをはじめにおことわりしておく。
私自身は、BtoB系のIT企業における広報の経験が長いので、どちらかというとシンプルな構成で作成する習慣が身についている。試験にあたっては、限られた時間の中で作成するニュースリリースなので、あまりデザイン等に凝る必要はなく、形式と内容を重視した解答の作成でよいように思う。以下に、重要と思われるポイントを述べる。

必要事項を落とさないこと

ニュースリリースというのは、標準的な構成がある。構成に不可欠な要素は、以下の事項だ。
1)発行の日付
2) 発行者(会社)名
3) 見出し(タイトル)
4) リード
5) 本文
6) 問い合わせ先
これらの事項を洩らすことなく、構成要素として備えていることが必要だろう。おそらくこれらの要素を落とすことは、減点の対象となるはずだ。
まず、発行の日付。速報性を要求されるニュースである以上、発行の日付がまず確認される。発行から一週間もたった情報には、もはやニュースとしての価値はない。日付は重要な要素である。
また、会社がどこかについても、新聞記者がまず確認するポイントでもある。本文中に社名が記載されないことはまずないが、日付の部分と並行して記載するほうが望ましいように思える。
見出しは、そのリリースの内容を直感的に認識するために重要。新製品の販売開始なのか、会社設立のお知らせなのか、企業提携なのか、それとも・・・、というように内容を簡潔に示すものである。IR系の開示資料では「・・・のお知らせ」というシンプルな構成のものが多いが、広報・PR系では「世界初の・・・」とか、「従来製品の半額」といったようなニュースのポイントを見出しに上手に入れ込むことも望ましい。
ただ、PRプランナーの検定試験については、問題用紙に提示された条件のもとでのリリース案の作成だから、読み取れる範囲で自己判断し、こうと思えるニュースのポイントを書き込めばよいだろう。何通りもニュースのポイントは考えられるだろうが、何かを入れ込むことが重要で、何にするかにそれほど神経を使う必要はないように思える。
そして、リードと本文をどのように構成するかが次のポイント。いうまでもなく、リードはリリースで発表する内容の要約であり、これを読めばおおよそ何のリリースかがわかるようにすることが重要。ディテールを詳細に書き込む必要はないが、わかりやすく全体がわかるよう発表内容のエッセンスで構成する。
リードを受けて本文を展開する。本文だからといってあまり長くタラタラと書くことは望ましくない。リードで触れられたポイントを解説する、あるいはリードでは触れていないが伝えたい特徴などを3、4段落くらいで構成すればよい。前述した1)~6)の構成は、A4の用紙で1枚から多くても1枚半で十分と思う。
本文の後には、必ず問い合わせ先について記載することが必須。記者が必要に応じて確認するためである。連絡手段としては担当者(部門)名、電話番号、Emailアドレス、ホームページのURL程度でもよいと思う。以前はFAX番号を記載することも多かったが、ほとんど問い合わせに使われることはないのが実情だ。問い合わせは、ほとんどの場合、電話が利用されることだろう。

センテンスと段落の文章量は多すぎないように

文章の1センテンスは、長くすればするほど文意を読み取りにくくする。ただ、あまりにセンテンスが細切れでは読みにくい。1センテンスは、35文字程度の横書きでは長くても3行以内にとどめる。1つの段落のセンテンスの数も、せいぜい3、4にしたほうがわかりやすい表現が可能だろう。

「ニューリリース」と「参考資料」を分ける

リリースを作成していると、発表の背景として業界や市場について書き込みたいこともあるだろうが、これは本文の後に簡潔にまとめる、あるいは別紙の資料という構成にすればよいと思う。私が受験した時、問題用紙にはかなり詳細に発表の背景が記載されていたように思う。PC上で解答を作成する際、問題が解答提出用のUSBメモリにも格納されていたので、リリースの2枚目以降にコピーペーストして、参考資料とタイトルをつけた記憶がある。

逆三角形型の構成を意識する

なお、ニュースリリースの構成についてよく言われることは、「逆三角形型」。すなわち、ニュースとして重要である事項から書いていくこと。よく担当者が陥りがちなのは、順序よく説明したいという気持ちが強く働くために、重要なことや会社として伝えたいことを後ろのほうへ持ってくることだ。記者は時間がない人々である。ポイントをつかみにくいニュースリリースは、少しだけ読まれてごみ箱行きというのもよくあると聞く。タイトルからリード、本文にかけて、この点を十分に意識して原稿を作成することを肝に銘じてほしい

PC操作に慣れておくこと

広報・PRの知識や技能以前に、3次試験で注意しなければいけないのは、PC上でWordやExcel、PowerPointからツールを選んで解答を作成し、USBメモリに格納して提出することだ。PCに慣れている方にはまったく問題ないのだが、あまりPCになじみのない方々は、十分に操作に慣れておく必要がある。せっかくの機会を、PCの操作で躓いてしまうのは、あまりにももったいないと思う。
3次試験の受験に本稿が参考になれば、幸いである。受験者の奮闘を期待している。
次回は「広報・PR計画の作成」について述べたい。

神谷町の広報マン 愛称:マーベリック
外資系IT企業で広報マン17年、PR系企業におけるコンサルタント生活3年を経て、現在は神谷町にある金融会社にて広報を担当。広報マンとして20年余を過ごす。広報の仕事と、赤ワイン、クルマ、そして年に数回に過ごす軽井沢での静かな生活をこよなく愛する。独自の視点から広報を語り、広報の仕事に携わる後進の成長に貢献したいと考えている。


■神谷町ではたらく広報マンの独白

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