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神谷町ではたらく広報マンの独白(2)広報パーソンに求められる資質とは?

公開日:2007年7月27日

どんな人が広報に向くのか?

広報の仕事に長い間携わっていると、お会いする方から広報パーソンにはどのような人が向くのかという質問をよくいただく。一概にはいえないのではあるが、強いていうならば重要な特徴が2つあるように思われる。
第1に、人との付き合い方が巧みでコミュニケーションにも長けていること、第2には多彩なモノゴトに興味を持つ好奇心の旺盛なこと、である。
 メディア・リレーションを主眼とする広報の仕事というのは、単に会社がメッセージしたい発表文書を作成して報道機関に配布すればよいというものではない。多くの報道関係者、企業の広報担当者と接していて、それらの人々が口をそろえたようにいうのは、”広報は人と人とのコミュニケーションが基本”という話である。

人付き合いが巧み人

  筆者が駆け出しの広報マンであった時代、今から20年以上の前のことになってしまうのであるが、東京・大手町の経団連会館に製造業の企業を担当する「機械記者クラブ」があった。すでに廃止されてしまったが、電機や化学など多様な産業にまたがる製造業の会社を対象とした記者クラブであった。
その記者クラブに駐在する新聞記者の一人であったが、広報担当者にひじょうに厳しく接する方がおられた。迂闊に近づこうものなら、ニュースリリースの欠点を責められ、会社の対応を非難され、さらに広報パーソンとしての力量をぼろくそになじられることで知られていた。
  当時は、ニュースリリースを記者クラブのポストに投げ込んだ後、席にいる各社の記者に挨拶し、一言でも発表内容について説明するのが通例であった。その口うるさい記者が席におられたある日、他の記者に挨拶した流れでその記者を避けられない状況に陥ったことがある。
 正直なところ、小言や嫌味の一つや二つは言われることも覚悟して近づいた。ところが、意外にもすんなりと受けとめてくれ、おまけに私のニュースリリースがよく書けていると、お褒めの言葉までいただいた。それをきっかけとして、苦手意識も薄れ、仕事に対しても自信を持てるようになったのである。
  今まで、多くの新聞記者とお付き合いさせていただいた。その中で自分なりにつかみとったのは、最初はとっつきの悪い新聞記者でもやはり人間であること。”挨拶”という人間関係の基本的なプロトコルから始まり、お互いの人柄や興味、真面目さがみえてくると、信頼関係が生まれてくる。そうなると提供する情報に対しての信頼度も高まるのだろうが、自社を記事としてとりあげていただけるケースも多くなる。ニュースバリューに少し難はあっても、贔屓目にみていただけることもあるようだ。
  実際は、ここまで来るのがたいへんなのである。もちろん、普段からウソをついたり、対応が悪かったりするのは問題外であり、正直さと誠実さが大前提。交流のなかで築かれる信頼関係が広報活動の基盤となる。
こんな好ましい関係を上手に多く作れるのが優秀な広報マン・・。やはり、人付き合いを苦にせず相手の懐に飛び込み、信頼を得てしまう能力のあるタイプのようだ。

旺盛な好奇心を持っている人

  もう一つ、広報に求められる資質として重要なことは枯れることのない旺盛な好奇心。会社における広報業務の定着状況や、周囲の理解の度合いで違うのだが、重要なことは、如何に社内の協力をスムーズに得られるかである。雑多な情報からニュースとして輝く珠玉を発掘するには、広報パーソンのセンスと、周囲の支援によることが多い。隠れた価値を見出すセンスを発達させるのは、モノゴトに対する強い好奇心なのである。
 ニュースというのは、まずそれまでに知られていないファクト(事実)であることが大前提。ファクトの中に、報道に値する価値が求められる。既成の概念や価値観にどっぷり染まっていると、その価値を発見できない。既成の価値観を持つことは社会的な平和のためには欠かせないのではあるが、新しい価値を見出すことに対してはマイナスに作用してしまう。未知のモノゴトに対する貪欲な好奇心が、その壁を越えさせるのである。

身につけてほしい2つのポイント

 最初にも述べたのだが、広報パーソンにもいろいろな方々がおられる。ただ、時々、新任の広報パーソンと名刺を交換して話をする機会もあるが、”この人、広報としてだいじょうぶかな?”と思うケースも少なくない。中には、いつの間にか広報の世界から消えてしまう人もいるのだが、思い起こすとこの2つの資質のうちのいずれかが欠けていたような人物である。
これから広報を担当される方々は、人付き合いの巧みさと旺盛な好奇心・・・、ぜひこの2つを身につけていってほしいものである。

神谷町の広報マン 愛称:マーベリック
外資系IT企業で広報マン17年、PR系企業におけるコンサルタント生活3年を経て、現在は神谷町にある金融会社にて広報を担当。広報マンとして20年余を過ごす。広報の仕事と、赤ワイン、クルマ、そして年に数回に過ごす軽井沢での静かな生活をこよなく愛する。独自の視点から広報を語り、広報の仕事に携わる後進の成長に貢献したいと考えている。


■神谷町ではたらく広報マンの独白

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