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Ustreamやニコ生で複数の映像を同時にライブ配信できるフリーソフト『Open Broadcaster Software』を使ってみた

公開日:2014年10月2日 | 最終更新日:2014年10月3日

二度あることは三度ある

『コミPo!』の記事に引き続き、文頭からいきなり漫画ですみません。むらかみです。

※この記事は過去に投稿した以下の記事の続編となっておりますので、こちらも併せてご覧いただけますと幸いです。

前回、オーディオミキサーと『Ustream Producer』の無料版を利用して、個人レベルではそれなりの配信ができる環境を整えました。
今回はもう少し突っ込んで、Ustream Producerですと有料版でないと表現できない、テレビではお馴染みのワイプ(小窓)を使って複数の映像を同時に配信することが可能な『Open Broadcaster Software』(長いので以下OBSと略します)というフリーソフトを使ってみようと思います。

OBSとは

OBSはその名の通り、オープンソースのライブ配信ソフトで、標準で利用できるソース(映像や画像など画面に表示できるもの)は下記のとおりになっています。

  • カメラなどの映像
  • 全画面キャプチャ
  • ウィンドウキャプチャ
  • 画像(単体)
  • 画像(スライドショー)
  • 文字列

また、複数のシーンを配信中に切り替え可能になっており、シーンごとに上記のソースを自由に配置することが出来ます。
この機能を利用すると、資料での説明が主となる場面ではプレゼンテーション資料を全面に表示しつつ、左下に登壇者の映像をワイプで表示し、資料メインの部分が終わったら登壇者のカメラ画像のみに切り替えるなどの処理が可能になります。
OBSはUstream Producerの無料版と違い、映像ソースを利用する数に制限がないので、登壇者が2人いるかつ演台の距離が物理的に離れている場合などでも、複数のカメラ映像を同時に配信することが可能です。
それに加え、Ustreamだけではなく、ニコ生・YouTube・Twitchなどの主要なライブ配信サービスに対応している(Ustream Producerはその名の通りUstream専用)ので、コレを覚えてしまえばどのサービスでも基本は同じように配信することが可能! という素晴らしいソフトです。

今回目指すイメージ

完成イメージ
今回は上記イメージ画像のように、カメラ二台と資料を使った映像をライブ配信できるようにしたいと思います。

前提条件

今回、配信先はUstreamを想定していますので、Ustreamアカウントを取得済みかつチャンネルの設定が終わっており、下記の機材が手元にある想定で進めていきます。

  • マイク
  • Webカメラ 2台
  • オーディオミキサー
  • Windows PC

※Ustreamアカウントがない方、チャンネルの設定をしていない方はこちらの記事を参考にしてみてください。

インストール

ダウンロードとインストール

まず、OBSの公式サイトから、インストーラープログラムをダウンロードします。
公式サイトからインストーラープログラムをダウンロード
ダウンロードが完了したらインストーラーを実行し、ウィザードにしたがってインストールを完了させてください。

インストール完了
Run Open Broadcaster Software」チェックボックスにチェックが入っているのを確認し、「Finish」ボタンを押してプログラムを起動します。

初期設定

プログラムが起動したら、上部の「設定」メニューから「設定」をクリックします。(別のウィンドウが開きます)
設定をクリック

言語

まずは、「一般設定」で言語が日本語になっていない方は、「言語」プルダウンを「日本語」に設定し、設定ウィンドウの右下にある「適用」ボタンを押してください。(※以後、左ナビゲーションで設定のページを切り替える前に「適用」ボタンを押してください)
言語設定

エンコード

左のナビゲーションから「エンコード」をクリックし、動画フォーマットの設定をします。
ビデオのビットレートとサウンドのコーデックおよびビットレートを調整します。
今回は、Ustreamに1280×720ピクセル 30fpsの動画を配信する予定ですので、ビデオのビットレートは「2048kbps」に設定し、オーディオは「AAC」で「192kbps」としています。
エンコード
※ビットレートの値はテスト配信を繰り返してしっくり来る数値に調整してください。
※ビデオの項目にあるエンコーダーについて、通常はx264で問題ありませんが、対応CPU・GPUをお使いの場合、Quick Syncなどが選べるようになります。こちらを選択すると配信時のCPU負荷が減ることが期待できますので、設定を確認の上、お試しいただければと思います。

放送設定

放送設定」を開くと「FMS URL」と「ストリームキー」という欄がありますので、まず、こちらに入れる情報をUstreamの管理画面から取得します。
Ustreamにログインして右上のメニューから「チャンネル設定」をクリックしてください。チャンネル設定リンク

チャンネル設定画面が開きますので、配信したいチャンネルを左ナビゲーションからクリックしてください。
チャンネル選択

チャンネル詳細画面が開いたら左ナビゲーション下部の「リモート」をクリックしてください。
チャンネル詳細

RTMP URL」と「ストリームキー」が表示されたら、こちらをコピーしてOBSの設定画面にペーストします。
※「FMS URL」欄には「RTMP URL」を貼り付けてください。
設定情報
放送設定

ビデオ

ビデオ」では配信サイズを決定します。今回は「1280×720」ピクセルでの配信を想定しているので、そのように入力します。
また、Windows Vista、7の方は「Aeroを無効にする」チェックボックスにチェックしてください。Aeroが有効ですと画面キャプチャー時に描画パフォーマンスが落ちる可能性があります。
ビデオ設定

サウンド

サウンド」ではマイクなどのサウンド入力機器等の設定をします。
デスクトップサウンドデバイス」は、PCで再生されている音声を配信するための設定で、通常「既定」で問題無いと思います。特定の再生デバイスを選択したい場合は変更してください。
マイク/その他のサウンドデバイス」は、デスクトップサウンドデバイス以外の入力を指定します。今回はオーディオミキサーの入力を指定しています。
サウンド設定

詳細設定

初期設定、最後の項目「詳細設定」では、x264のプリセットを設定します。
ultrafast」から「slower」までの段階があり、プルダウンメニューの下に行くほどCPU負荷が上がりますが、画質も向上します。こちらは配信時のCPU負荷を見て適宜設定を変更してください。
詳細設定

初期設定おつかれさまでした。設定ウィンドウ右下の「OK」ボタンを押して、下記の通り、メインウィンドウに戻ってください。
初期画面

グローバルソース設定

初期設定が終わりましたので、ここからは実際に配信する画面の設定に移ります。
まずはグローバルソースを追加します。グローバルソースは各シーンで共通で使えるソースです。パワーポイントなどのプレゼンテーション画面、カメラなどをここに追加しておくと便利です。

まず、プログラムのメインウインドウ下部の「グローバルソース」をクリックします。
グローバルソースボタン

グローバルソース編集用のサブウィンドウが開きますので、「追加」から「ビデオデバイスを追加」をクリックします。
ビデオデバイスを追加

次に名前の入力を求められます。今回はWebカメラを利用するので「Cam1」、「Cam2」など、わかりやすい名前を入力してください。
上部の「デバイス」プルダウンからCam1に設定するカメラデバイスを選択し、下部の「OK」ボタンをクリックしてください。
カメラを選択

同様に2つ目のカメラも設定したら、今度はプレゼンテーションを追加します。
まず、動画で配信したいプレゼンテーション画面を立ち上げておきます。プレゼンテーション表示ソフトは通常のPowerPointでも良いのですが配信に利用する場合は『PowerPoint Viewer』を利用したほうが楽だと感じたので、今回はこちらを利用します。

PowerPoint Viewerで配信したいプレゼンテーションを開いたら、ウィンドウを配信サイズ(今回は1280×720)と同じくらいかそれ以上のサイズにリサイズしておいてください。
OBSのグローバルソース編集画面に戻り「追加」から「ウィンドウキャプチャを追加」をクリックします。
ウィンドウキャプチャを追加

ここでも名前はわかりやすく「PPT」などと入力してください。
ウィンドウ」プルダウンから、先ほど起動しておいたPowerPoint Viewerを選択し、下部の「OK」ボタンをクリックしてください。
キャプチャするウィンドウを選択
※プルダウンに対象のプログラムが表示されていない場合「再読み込み」ボタンのクリックを試してみてください。

シーン

カメラとプレゼンテーションの設定が終わりましたので、シーンの設定をしていきます。
OBSでのシーンは、どのような画面を配信するかを設定でき、シーンごとに複数のソースを自由に配置できます。

シーン追加

シーン欄で「右クリック」し「シーンを追加」をクリックします。
ここでも名前の入力を求められますので「PPT+Cam1+Cam2」など、シーンの内容がわかる名前を入力してください。
シーン追加

シーンが追加されたら、ソース欄で「右クリック」し、「グローバルソース」から、Cam1を選択します。
Cam1を選択

同様に、Cam2、PPTを追加したら、メインウインドウ右下の「配信プレビュー」ボタンを押してください。
配信プレビュー

順番入れ替え

ページ中央のグレーだったエリアにソースの内容が表示されますが、最後に追加したソースが一番手前に来ており、他のソースが下に隠れてしまっていると思います。
この順番が想定している順番と違う場合、思い通りの順番にするために、入れ替えたいソース上で「右クリック」し、「順序」メニューで適宜入れ替えを行ってください。
順序設定
※プレゼンテーションをメインに表示し、その上にカメラ画像をワイプで配置する場合、プレゼンテーションのソースを「最下部に移動」すると良いと思います。

サイズ・配置の調整

順番は入れ替わりましたが、各ソースのサイズがまちまち(画面からはみ出している可能性もあります)なので、配信用にサイズと配置を調整します。調整したいシーンをクリックで選択し、メインウインドウ右下の「シーンを編集する」ボタンを押してください。
シーンを編集する

ソースをドラッグアンドドロップすることで位置を移動でき、角の赤四角をドラッグアンドドロップすることでサイズを変更できるようになりますので、納得が行くまで調整してください。
シーンの調整

完成

各ソース単体のシーンや、生放送中にトラブルが発生した場合を想定して「しばらくお待ちください」と書かれただけのシーンなどを追加し、このような感じに仕上がりました。
完成画面

しばらくお待ちください

あとは、マイクとスピーカーマークで音量を調整し、「配信開始」ボタンを押せば配信されます。

少々長かったですが、このOBSを利用すればいろいろおもしろい配信ができると思いますので、ぜひご活用ください。

また、OBSはオープンソースソフトウェアで、GitHub上でソースが公開されておりますのでだれでも開発に参加できます。
興味のある方は、覗いてみても良いかもしれません。

それではまた。

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