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企業認知を高める「CSR・広報・ブランディング一体型」のコミュニケーション戦略とは ~コニカミノルタのオウンドメディア活用インタビュー~(前編)

公開日:2014年11月26日 | 最終更新日:2014年12月9日

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コニカミノルタ株式会社様では、近年「モノ(製品)からコト(ソリューション)へ」という課題解決型のサービス・ソリューション事業を中心に「お客様の想いをカタチにする」顧客本位のビジネスを目指しています。

そのコンセプトに合わせ、同社では動画コンテンツを活用したブランディング活動を展開。子どもたちの夢をカタチにする「dream printer」や、オフィスワーカーに寄り添う複合機の妖精を描いた「コニカミノルタマン」などが大きな話題となっています。

今回ご登場いただくのは、ソーシャルメディアや動画コンテンツの企画・推進を担当するCSR・広報・ブランド推進部 ブランドマネジメントグループの中村俊之氏。中村氏が語る、企業ブランディングに不可欠な「広報との密なる連携」とは何か、お話をお伺いしました。

各コンテンツに共通した軸を持たせることで「伝わるブランディング」を実現

――「dream printer」や「コニカミノルタマン」など、コニカミノルタの動画コンテンツが最近話題になっています。企画の背景や狙いについてお聞かせください。

「dream printer」は、コニカミノルタが掲げるお客様への約束「Giving Shape to Ideas(想いをカタチに)」のもと、その企業姿勢を感じていただくための動画コンテンツです。Webサイトやソーシャルメディアでの展開、国内外におけるPR活動などといった一連のブランド施策において中心軸として機能するよう、メッセージの深度が深い動画という形をとりました。

ターゲットエリアを絞らないグローバル向けのコンテンツであり、海外で話題になった後に日本に返ってくるような設計をしました。グローバル展開に合わせて6ヶ国語の字幕を作りましたが、ベースは字幕なしの英語です。言語が異なっても内容が理解できるようにという点は非常に意識しました。

▼「dream printer」(YouTube動画)

――「dream printer」のようなエモーショナルな内容の企画の場合、良い悪いの判断が難しいと思いますが、社内での反応や承認プロセスについてはいかがでしたか?

コニカミノルタには、さまざまな意見を柔軟に受け入れ、担当者の判断を尊重する自由な企業風土があります。ですから基本的な承認プロセスはありますが、エモーショナルな内容だからといってその過程が複雑になることもなく、順調に制作を進めることができました。もちろん、数字や客観的なデータもふまえて進めることが前提です。

また、制作の判断基準が一貫して明確でした。最初から「想いをカタチにする」というメッセージを軸に企画の本筋が決まっていたので、たとえ制作過程で意見が割れることがあっても、常に理念に立ち返るように心がけていました。そこがうまく行った理由だと思います。

―― 一方で、国内向けに展開した動画コンテンツ「コニカミノルタマン」は根本の軸は同じでも役割が違うというか、企画のアプローチが面白いと感じました。その誕生の経緯についてお聞かせください。

「コニカミノルタマン」はもともと、情報機器事業の認知拡大を目的に2011年頃からスタートした企画です。当時「モノからコトへ」という事業転換の時期を迎えていたことから、お客様に寄り添ったコト化(ソリューション)の推進という我々の想いを明快に伝えるため、複合機の妖精という擬人化したキャラクターで訴求しました。そういう意味では「dream printer」と根本は同じでも、全体認知と事業認知という部分では多少性質が違いますね。

▼「コニカミノルタマン」(YouTube動画)

現在までに三部作を公開していますが、さらにグローバル向けとして「コニカミノルタマン」のコンセプトを引き継いだ動画コンテンツも制作しています。それが、複合機から出力された折り紙でオフィスを作る「Made from ORIGAMI ~The Shape of Motivation~」。お客様の想いをカタチにするという軸はそのままに、日本のオフィスやカルチャーに寄った「コニカミノルタマン」を、どの国でも通用するグローバルコンテンツとして作り変えています。

▼「made from ORIGAMI ~The Shape of Motivation~」(YouTube動画)

ソーシャルメディアやネットPRの活用法とは

――動画コンテンツを公開した後の効果測定についてお聞かせください。まずは「dream printer」について、グローバルレベルではどのようなKPIを設定されていますか?

基本的には「質」と「量」でKPIを設定し、その掛け算で測定しています。量は再生回数や再生時間など、質についてはYouTubeの機能を利用して完全視聴率などを調査しています。さらに、長尺の動画の時は自社でも必ず調査を行い、態度変容やブランドリフトなどをチェックしています。特に、ブランドに対する意識評価に関しては、年に一度実施しているグローバル調査の結果と比較して、コンテンツごとに指標を設定しています。

――「コニカミノルタマン」についても同じように設定されていますか?

KPIの設定は「dream printer」とほぼ一緒ですね。ただし「コニカミノルタマンⅠ」の時は、まず認知度を上げるという目標から再生回数を重視しました。YouTubeでの展開だけではなく、ブロガーの方やニュース媒体への提供といったプロモーションも行ったことで、結果的には約15万の再生回数を得ることができています。

続編のでは認知拡大からもう一歩踏み込んで、視聴前後における態度変容の流れを調査しています。また、長い動画コンテンツなので、最後まで見て理解してもらえたかという完全視聴率も重要な指標となります。

ユーザーとのタッチポイントとしては3ヶ所設定しており、はじめは当社のWebサイトに来ていただくこと。次のフェーズは、ソーシャルメディアの公式アカウントを通じて接触すること。そして最後は広報チームと連携したPR活動であり、情報発信にはニュースレターを活用しています。

当社の場合、情報発信のツールとして「ニュースリリース」と「ニュースレター」という2つの定義があり、「ニュースリリース」は公式のプレスリリースにあたります。一方、「ニュースレター」ではネットPRサービス「News2uリリース」などを利用して、画像なども織り交ぜながらより親しみやすい内容を配信しています。「ニュースレター」は「ニュースリリース」とは異なり、掲載内容の自由度も高いので、今回の動画コンテンツに限らずさまざまな案件で幅広く活用しています。

Web施策成功のカギは「丁寧な積み重ね」と「広報との連携」にあり

――ソーシャルメディアやリリースなどと組み合わせながら、広報との連携で巧みに広げている印象を受けますが、プロモーションの組み立て方に何かポイントはありますか。

動画やWebサイトなどのコンテンツにおいて最も大事なのは、立ち上げの瞬間に気づいてもらうことです。そのためにも、立ち上げの際には必ずニュースレターを出すなど、最初に話題を喚起するようなプロモーション施策を心がけています。

――さまざまな企業の話を伺っていて、ブランドチームと広報チームが密連携しているところは企業の情報発信が上手だと感じます。コニカミノルタさんもCSR・広報・ブランド推進部がひとつの組織になっていることが大きいですね。

そうですね。いくら我々が良いコンテンツを作っていても、「ニュースレター」を活用した情報発信など、肝心な局面で広報の役割は欠かせません。そうした時に協力が得やすいのは有難いですし、広報と緊密に連携したネットPRは非常に大事にしています。これまでに我々が手掛けたほとんどのコンテンツは「News2uリリース」で配信していますし、どの媒体に掲載されたかというレポートも出していただいています。

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以前、プラネタリウムで結婚式を挙げるという企画を実施したのですが、その時は「News2uリリース」に掲載したものがAmebaニュースYahoo!の動画トピックに転載され、特にYahoo!ではモバイルのトップ画面で「粋(いき)な人たち」という特集にも取り上げられました。やはりこうした媒体に露出すると再生回数が一気に上昇しますね。

Webの施策を行う際は、丁寧な積み重ねこそが最も大切だと考えています。例えば、Webサイトにはソーシャルメディアへの導線を意識する、なるべくいい写真を選ぶなど、小さなことですができる限り丁寧に作るということはチームとして心がけています。そして完成したコンテンツは、広報チームに拡散してもらって話題化につなげていく。「コニカミノルタマン」の再生回数が未だに伸び続けているのも、その積み重ねの努力や広報との連携による成果だと思います。


今回は動画コンテンツを活用したブランディング活動についてお届けしました!
後編ではCSR・広報・ブランド推進部としてのコニカミノルタ様の取り組みについてお聞きします。


<今回お話いただいたのは…>
nakamura
中村 俊之(ナカムラ トシユキ)
コニカミノルタ株式会社 CSR・広報・ブランド推進部 ブランドマネジメントグループ
ソーシャルメディアユニットリーダー

2005年、コニカミノルタ入社。計測機器事業の営業、企画部門を経て、新規事業の立上げに従事。販売戦略担当として、グローバルでの販売体制を構築。 2011年よりブランディング部門にて、ソーシャルメディア戦略を担当。企業ブランディングを目的としたアカウントの立上げ/運営に加え、グループ全体への活用支援やガバナンス体制の構築などを実施。また、ブランディングWebサイトの運営、トラディショナルメディアやイベントとの連携企画など、メディア横断的なブランディング業務に取り組んでいる。

<インタビュアー紹介>
asahi
朝火 英樹(アサヒ ヒデキ)
株式会社ニューズ・ツー・ユー マーケティングコミュニケーション部 マネージャー

NEC、ソフトバンクモバイルを経て、2014年9月ニューズ・ツー・ユーに参画。
事業主側でWebマーケティングを推進してきた経験を活かし、現在、ニューズ・ツー・ユーにてネットPR(News2uリリース)を軸としたオウンドメディアによるマーケティング コミュニケーションの仕組みづくりを推進中。

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