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オウンドメディアとソーシャルメディアを連動させ、話題の連鎖を生み出すネットPRの活用術とは ~ワコールのオウンドメディア活用インタビュー(後編)

公開日:2014年10月21日

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ネットPRの活用でターゲットを広げる

――ワコールさんが情報発信の手段のひとつとしてネットPRを活用されるようになったのはいつ頃ですか?

2011年頃ですね。以前は「情報発信はマスメディア向け」という発想しかありませんでしたが、ソーシャルメディアの登場で個人の拡散力が強くなるにつれ、その方々へ届けるべき情報もあるのではと思うようになったのです。例えばイベント情報などは、当日の集客を考えると何ヶ月も前にメディアで掲載するような性質のものではありません。

そこで公式のプレスリリースとは別に、一般の方へ向けた情報発信の手法を検討した結果、最も適したツールとしてネットPRサービス「News2uリリース」を導入しました。いまでは導入前に比べて、自分たちから発信する情報量もかなり増えています。

――マスメディア向けではなく、潜在顧客に向けて直接リーチできる手段として活用されているのですね。

そうですね。今は公式のプレスリリースのほかに、一般消費者を意識したネットPRを利用したことで、表現などもいろいろトライできるようになったのが非常によかったと思っています。また、イベント情報やブランド横断型の企画などは直近になって動くことが多いため、そうしたタイムリーな情報発信にはネットPRを活用しています。

社内的にも「情報発信に積極的な広報・宣伝部」という認識が浸透してきたことで、他の部署から「こんな情報を出してほしい」と気軽に声をかけてもらう機会も増えました。社内からの情報が集まりやすくなった点については思わぬメリットでしたね。

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株式会社ワコール 北見 裕介 様(左)、弊社インタビューアー朝火 英樹(右)

ユーザーの反応に合わせた「コンタクトポイントの増やし方」とは

――「ニュースリリース」や自社サイトの「マイワコール」、「Facebook」、「Twitter」など、情報発信に活用している各メディアの役割についてはどのように捉えていますか?

一言で言えば、ファッション性重視なら写真を使ってビジュアル的に訴えられる「Facebook」、人を集めるなら会員制コミュニティサイトの「マイワコール」、少しくだけたコミュニケーションなら「Twitter」、しっかり情報を伝えたい時は「ニュースリリース」 。それぞれプラットフォームごとのユーザーの違いで使い分けています。例えば、Facebookでイベント情報を載せる時は写真の精度を重視します。文字数は極力減らし、あえてリンクのクリックも狙っていません。その代わり、イベントの詳細についてはTwitterなどで流しています。

また、コメント数の多い記事については切り口を変えて繰り返し発信するなど、ユーザーの反応が良いものに対して、さらなる情報提供へとつなげていくことで、反応を引き出すようにしています。実際、Facebookのファン数は約3万人とそれほど多くありませんが、一投稿につき1000の「いいね!」がつく時もあります。

そういう風に、さまざまな切り口やメディアで複数回接触していくことは非常に大切です。自宅などのリアルな場に届くダイレクトメールなどに比べて、Web上での一接触はどうしても浅くなる。だからこそ、コンタクトポイントを増やすことは常に意識しています。

――ユーザーの接触頻度に関して、アドテクノロジーを使った効果測定などはされていますか? ただ、売上に直接寄与するECサイトならともかく、認知目的だとそこまでコストが割けないかもしれませんね。

おっしゃる通りです。例えば「ブラの日」のプロモーションの際にYouTubeにハッシュタグ付きの広告を出し、その広告を見た人がシェアしてTwitterへ流れた時に、そのハッシュタグに対してTwitterで広告を出して…といったように、可能な限り追い続けながら広告を出していったこともあります。

かなりマニアックな方法だとは思いますが、「どこを見て・どう追っていくか」というイメージがすぐにできたので、慣れてしまえばそれほど手間はかかりません。コンテンツやプロモーションの企画を立てる人とデータの解析をする人が別の場合は難しいと思いますが、その両方を知っている自分だからこそ可能なのでしょうね。

Twitter - 検索 - パンツの日

  • Twitterトレンドキーワードで「パンツの日」を検索してみると…

ソーシャルリスク軽減のカギは、自社サイトの「正しい情報」を「見つけやすく」しておくこと

――これまでお話を伺ってきて、Webコミュニケーション戦略の中でオウンドメディアをかなり重要視されている印象を受けましたが、ネットPRも含めた広報の役割についてはどうお考えですか?

「ワコール ボディブック」や「パンツフラワー」もそうですが、当社では以前からコンテンツ作りに関してはかなり注力してきました。その中で今回は広報・宣伝部として、コンテンツを充実させるだけではなく、ハッシュタグ付きのニュースリリースなどを活用して「ユーザーのいる環境へ直接届ける」ネットPRを取り入れたことが新しい取り組みだったと思います。

その取り組みが今回は上手く機能したので、今後もFacebookやTwitterなど各メディアのユーザーに合わせて、きめ細やかな情報発信を行っていきたいと考えています。

――今後の計画や、何かチャレンジしていきたいことがあればお聞かせください。

先ほども少し触れましたが「ブラの日」のプロモーションの一環として、YouTubeで流す動画のタイトルにハッシュタグを入れたのはひとつのチャレンジです。すでにアメリカのテレビ番組ではハッシュタグが普通に使われていますが、日本でもマス連動で何かできることはないか、いろいろと模索しています。

今後の計画で言うと、ちょうどいま、より検索に強いサイトを目指して自社ニュースサイトのリニューアルを進めているところです。また自社サイトトップページから「ワコールニュース&トピックスへ」をクリックした先にある「最新トピックス」には、ネットPR(News2uリリース)で発信したニュースリリースの内容を自社サイト内に掲載しています。これはニューズ・ツー・ユーの「オウンドメディアプラス」というサービスを利用して情報を引き込んでいます。
理由としてはソーシャルリスクの軽減。ワコールとして発信した情報が一人歩きしないよう、検索された時にワコールのサイトが常に上位表示されるようにしたいと考えています。

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――ファクト(事実)が必ずWebにあると。拡散させて終わりではなく、企業として発信した情報に責任を持つことも大切ですね。

そうですね。下着というデリケートな商品を扱っている立場上、話題化させる一方で、間違えた話題にならないようにフォローしていくことも必要です。Web上の情報は一見本当っぽくまとめられていても、実は違う情報が紛れていることもある。だからこそ、正しい情報はサイト側にきちんと載せておき、さらにその情報が見つけられやすい場所にあることが大事だと思います。


■インタビューを終えて(朝火)
今回、ワコール様に「パンツの日」に関するWebコミュニケーションの目的や成果を中心に、自社コンテンツの位置づけや情報発信の取り組みの方針を伺うことができました。
お話を伺っていて、「広報とマーケティング」の両業務の連携がしっかりと取れている印象をとても強く感じました。ネットPRなど新しい取り組みに理解・関心のある広報担当者様と、自社コンテンツの重要性を理解し情報発信・コミュニケーションを推進しているマーケティング担当者様のチームワークは、他の企業のお手本になります。北見様、ありがとうございました。


<今回お話いただいたのは…>
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北見 裕介(キタミ ユウスケ)様
株式会社ワコール 総合企画室 広報・宣伝部 WEB・CRM企画課

2008年にワコールに入社し、情報システム部を経て、現担当。
コーポレートサイトの運営・メルマガ・SNS・SEOなど、WEB業務に携わる。

<インタビュアー紹介>
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朝火 英樹(アサヒ ヒデキ)
株式会社ニューズ・ツー・ユー マーケティングコミュニケーション部 マネージャー

NEC、ソフトバンクモバイルを経て、2014年9月ニューズ・ツー・ユーに参画。
事業主側でWebマーケティングを推進してきた経験を活かし、現在、ニューズ・ツー・ユーにてネットPR(News2uリリース)を軸とした自社メディアによる統合的なマーケティング コミュニケーションの仕組みづくりを推進中。

>>前編 「パンツの日」のWebプロモーション施策について

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